小説
C条sideー初恋ー
教室の片隅。
いつも1人窓をポヤーっと見ている。
気になる。
気になる。
何でだ。
周りの女の子達が煩わしく感じる。
あ、目が合った気がした… …
と思ったらふいっと窓に視線を戻した。
綺麗な黒髪だな。
どんな瞳をしているんだろう。
眼鏡の奥を見たい。
中嶋……あれ。
名前あれ何て読むんだ。
普通に千尋とかのひろで良いのか?
きっかけになるな。
聞いてみようか。
緊張するなー久しぶりだ。こんな気持ち。何なんだ。
女の子達の存在なんかすっかり忘れて俺は中嶋に話し掛けた。
中嶋は何て言ったと思うよ。
千と千尋の神隠しの千尋のひろだよっ
可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い。
思わずキャラ的に言わなそうな(しかもすごく表情は真面目)
発言に口を押さえて笑ってしまった。
しかも笑ってる理由をトンチンカンな解釈をしていたまたツボってしまった。
キョトンとした顔が反則な可愛いさで少し顔が赤くなったかもしれない。
真っ黒で丸くてキラキラな瞳だった。
色が透き通っていて唇が綺麗な色をしていた。
思わず何回も名前を呟いた。
繰り返し繰り返し…
呼ぶほど高まる感情。
駄目だ。
解った。
解ってしまった。
俺、初恋をしたらしいーーー
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