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創作小説:桃月郷(BL)
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 月花に誘われ困惑しながらも紫乃は、下駄を脱ぎ着物のまま湖へと足を踏み入れる。



「紫乃、着物着たままじゃ交尾出来ないよ?」



「え…っ?」


 紫乃の腰に腕を回す月花。月花の言葉に流石の紫乃も更に困惑する。


「兄さん…此処でしたいの…?」


「紫乃は嫌?僕のこと、嫌い…?」


 紫乃の胸に寄り沿いながら聞く月花。


「好きだよ。でも、兄さん珍しいなと思って…いつも俺が変な場所でやろうって誘っても怒るじゃない」


「この場所のせいかも…今、凄く紫乃としたくてたまらない…。気持ち良くなりたいの…。此処が疼いて溜まらない…」


 月花が再び自ら紫乃の唇を吸う。紫乃の膝に当たる、月花の花芯が固さを増しているのがわかった。



 野外での、まして湖の中での情事など経験がない。


 しかし、月花が望んでいるなら、月花が満足出来るなら、幸せになれるなら、紫乃は喜んで叶えたいと思う。




 足首まで湖の水に浸かり、桜の樹の幹に片手を付いて前屈みになり、白くまろい尻を突き出す月花。


 紫乃は綺麗な臀部に指を這わす。

 困惑してはいても、紫乃の花芯も既に固く勃ち上がり、充分に用意は出来ている。

 自然にコクリと喉が鳴った。



「紫乃…早く…」



 月花の後ろから、小さな窄まりに先を沈める。



「んああぁ…っ」



 月花の背がのけぞり、尻がビクッと震えた。




「兄さんの中…っいつもより熱くて…きつ…」


「外だし…水に浸かってるから…凄く興奮してる…っ」


 紫乃は月花の腰を両手で支えてやると、腰を振って抜き差しを始める。


「きゃう…っ、あんっ…やっ…イイよぉ…っ!」

外だと云うことも忘れ、嬌声を上げて淫れる月花。


「気持ちいい…?兄さん」


「気持ち…いい…っ…もう、イク…っ!」


 先走りを零していた花芯の先から、月花は早くも堪えられず、目の前の桜の樹に精液を噴きかけてしまった。



「んぁ…もうイッちゃった…」



 熱い吐息をつきながら月花はその余韻に浸る。


「兄さん、いつもより早くない?俺まだ中に出してもないよ…?」


「ふふっ…じゃあ、今度は後ろからじゃなくて前からやろ?」


 身体を前にした月花を見て紫乃は喉を鳴らした。


 月花の胸の飾りは赤く、プクリと腫れて欲情の色に染まっている。





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