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悪魔も喘ぐ夜 Character Episode
*



「もちろん、秀の体が一番だって父さんも

 母さんも思ってるわ。

 秀の体調がよくなってからで構わないの

 よ。

 ただ、ね…電話で話している感じだと、

 担任の先生にもお医者様に見てもらわな

 きゃならないかもしれないって教頭先生

 は仰っていたから…」


 確かに頭はイカれていたかもしれない。

 格子付きの病院に放り込んでもらうのが

一番安心かも…。


「明日…」

「えっ?」


 声が掠れる。

 聞き取れなかったらしくて聞き返す母さ

んに、もう一度言い直した。


「明日、土曜日でしょう?

 明日、話します…」

「明日、ね?わかったわ。

 今日は学校に電話いれておくから、

 ゆっくり休みなさい」

「はい…」


 静かにドアを閉める音を残して母さんが

部屋からいなくなった。



 あの日のことは思い出したくなかった。

 けれど思い出したくなくても、悪夢で繰

り返すなら変わらない。

 それに、いつまでも学校を休むわけにも

いかない。

 いつかは話さなければならないことだ。

 だったら話してしまおう。

 明日、あったこと全てを…。


 そう思いながら眠りに落ちていった。






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