悪魔も喘ぐ夜 Character Episode
*
「…秀、そのままでいいから聞いてね?
何があったのか、秀が言いたくないなら
無理には聞かないわ。
でもね、今日学校から電話があったの。
秀が学校を休み始めた日から、担任の先
生もお休みしているらしくてね」
聞きたくなかった。
あんな女は教師じゃない。
人ですら、ない。
名前を聞くだけで吐きそうだった。
「それで…教頭先生が電話をかけてみたら
しいの。
そうしたら…よく分らないことばかり仰
っているみたいでね…。
唯一、秀の名前だけは聞き取れたんです
って。
それで…保健室登校でもいいから、学校
に来て事情を話してくれないだろうかっ
て」
大人なら、自分の不始末の尻拭いくらい
自分でしてほしい。
大人なら、同僚の無断欠勤くらい自分た
ちで動いて解決してほしい。
身も心もボロボロになっている自分が、
どうして鉛のような体をおして学校まで行
って事情説明しないとならないのか。
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