悪魔も喘ぐ夜 Character Episode
*
フェロメニアはよく花に譬えられます。
その蕾を開いたら最後、その首が落ちる
まで香ることをやめることはできません。
しかしその稀有な体質から、フェロメニ
アの存在が確認されたら最後、淫魔の上流
階級の中でもほんの一握りの名家に法外な
額で売り飛ばされて文字通り死ぬまで出て
くることはできなくなります。
フェロメニアの存在を至高たらしめてい
る理由は、その稀有な体質や数だけではな
く、そういった独占が一番の原因かもしれ
ません。
…駆は大丈夫かって?
大丈夫ではないでしょうね。
半魔であってもフェロメニア。
前例がなかったから今は泳がされている
だけです。
二人の母 セシリア様は名家の出。
その御子息とあっては確証もなくうかつ
に手は出す愚か者がいないだけでしょう。
「も、イクッ!兄貴お願いっ、手離して…
…ッ!」
「僕も、イキそうですよ。さぁ、イキなさ
い…!」
「あッ、あぁッ…!!」
…フフッ。
もう殆ど水のようなのにあと何度放てば
満足するのでしょうね、秀は。
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