悪魔も喘ぐ夜
*
「うん。…今日は、休みたい…」
麗も母さんもいつも通り。
兄貴は二人に話していない…。
安堵しながらも、昨日のことを思い出し
て体が鉛のように重い理由を理解した。
「病院に行く?病院の薬のほうが早く治る
し」
「いい。動くの辛い…」
風邪薬を飲んだところでどうしようもな
い。
原因は病気ではないんだから…。
「ぼくも学校休んでお兄ちゃんと一緒にい
る〜!」
「もう…ダメよ、麗。
麗はちゃんと学校に行きなさい。
お兄ちゃんゆっくり休めないでしょ?」
ベッドサイドで駄々っ子のように泣きじ
ゃくる麗。
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