悪魔も喘ぐ夜 * 「効かんか…。厄介やなぁ。 まぁ言うてわからへんなら、ちーとばか し痛い目みてもらおか」 そう言ったクロードの目はもうグレーに 戻っていた。 面倒くさそうに頭を掻くと、麗を前にし てポキポキと指を鳴らしている。 こんな年下相手に、何しようっていうん だっ! 「やめろっ!麗に手を出すなっ!!」 「心配せぇへんでも駆が嫌なら殺さへん よ。ただ少し…目上の者に対する礼儀ち ゅうもんを教えてやらな可哀相やろ」 悪気はこれっぽっちもないという目でク ロードは笑う。 俺はギュッと拳を握りしめた。 [*前][次#] |