悪魔も喘ぐ夜 * ちょっと待て。体液…? 「そ、それって例えば…唾液、とか…?」 「唾液もそう。汗も、涙も、血にさえも。 でも一番濃いのは…駆はきっともう分っ てるわよね?」 まるで生物の授業でもしているような声 で母さんは確認してくる。 それが生活の一部で、当然のことみたい に。 一番濃い…?それって… 一足遅れて思考が追いついた。 そしてようやく理解した。 放っても放っても体が熱かった、その理 由を。 理解した途端、顔が熱くなる。 そんな俺を見て、母さんが肯定するよう に頷いた。 [*前][次#] |