悪魔も喘ぐ夜
*
体が辛い。
体に引きずられる心も辛い。
どこからが中毒で、どこからが中毒でな
いのか、誰か線引きをしてほしい。
このままでは、堕ちたらいけないところ
まで堕ちてしまいそうだ。
体だけでなく、心が。
「駆、匂いがどんどん甘くなりますよ?
そんなに辛いなら、学校で我慢せずに
抜いてくればよかったのに…」
「うるさいっ…!」
体に触れなくても、見なくても、それで
バレてしまう。
もうすぐ家に辿り着くというのに媚薬の
効果はまだ体を苛み、注意していても鞄が
あたる度に股間の熱を意識してしまう。
ようやく家に帰りつく頃には、もう我慢
できなくなっているだろう。
トイレや自室に逃げ込もうなんて、兄貴
は絶対に許してくれない。
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