悪魔も喘ぐ夜 * 「麗?」 2階へ上がっていき、麗の部屋をノック して暫く待ってみても返事はなかった。 まさか俺の部屋で寝てる…? 今までがそうだったからそうかもしれな いと自室へ行ってみたがそこには誰もいな くて…。 麗も一人で頭を冷やしたいのかもしれな いとそれ以上構おうとするのは敢えてやめ た。 麗は明日になればゆっくり話ができる。 今はそっとしておいてやろう。 もう一つの問題は、兄貴だ。 売り言葉に買い言葉だったとしても、あ れはない。 いくら麗が喧嘩を売ったとしても、あれ じゃ火に油を注ぐだけだ。 二人とも、どうしたんだ…。 それとも仲がいいって思っていた俺が間 違ってたのか…? [*前][次#] |