極楽蝶華
罰則ってオイ。
□■□■□■□■□■□■
『……お待たせぇー……』
「いや、平気だよ。
先輩相手だと色々弁明するところがあんだろ。」
あったよ。
あったよ?
その全てが悠紀仁に関することだったんだ……けど……なぁ……うん。
『いーや……帰ろ。悠紀仁。』
掃除や片付けやら肉体的な罰ゲームならどんと来いな自信があった……んだけど……
モップ2本持って体育館端から端まで走りながらモップがけとか全然やる気だったんだけど……
『……文化祭で女性客の呼び込みかぁ……』
「ん?彰、何か言った?」
『いや、何でも無い。それより速く行こう。』
女は苦手なんだよ。
いや、男が好きだとかそういう話じゃなくて。
……小さい頃から周り男だらけでさぁ……女苦手にならない方がおかしいって……
……特に集団になると怖い。マジで。
こちらの一挙一動に高い声を上げながら互いの肩をたたき合って跳ねる、叫ぶ、触ってくる。
……苦手だ……
畜生、自分達と同じように精神的なダメージ俺に与えようとしやがって。
体育会系なんだからそこはグランド10周とかにしとこうぜ先輩!!
「鈴峰は掃除とかやらせても応えないから、こいつの苦手な分野やらせようぜ。」
…………部長……ッ!!
(本日2回目)
ああそうですよこの罰則は応えますね部長コノヤロー!!
う……クソ。チクショ。
ヤケんなって会長に女の引っ掛け方聞きに行ってやろうか?!
「なぁ彰、生徒会室寄っていい?」
『イヤ違うギャグギャグギャグッ!!』
いや行かないよ実際!!
命は惜しいし!!
「……何の話?」
『若気の至りで頭に浮かんだだけ……って、何?』
「生徒会室に不動迎えに行くんだけど。
ギャグって何?」
『あ……いや、悪い。自分の世界に入ってた。
うん分かった行こう。』
……つーか……落ち着いてから考えてみれば会長達が女引っ掛ける術知ってると思えない……な。
あの人達ならほっといても向こうから寄ってくるだろうし。
……あーあ……
取り敢えず囲まれてもビビらないようにしなきゃ……だな。
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!