極楽蝶華 キャン鳴かせたろか。 腹が膨れてやっと脳みそまで栄養が届くと、下やら何やらがざわざわしている内容が耳に入って来た。 【いやーん 何であんなオタクが久遠王子の横に居るの?】 【王子が汚れちゃう〜】 【キモダサ眼鏡死ねよ】 【鏡見ろ】 【王子も高裏さんもそんな奴視界に入れないでー】 ……ホワッツ? 何?何か悪いことしたかよ俺。 転校先で問題起こさないように変装という予防線まで張って気にしてるのに な ん だ その言い草。 ドタマかち割って中に釘詰めたろーかてめーら。 あ、いやいや俺……僕優等生だからそんな言葉使わないよーってゆうかそもそも知らなーい。僕良い子だもーん。 っつーか…… 何?この二人の人気っぷり・・・・・・ アイドルか?アイドル扱いなのか? 男が男にキャーとか言うなよ気色悪い。同室のアレの1件と言い同性への思いをはばからない人が多すぎやしませんかね。 面接で質問事項にでもあるんじゃねーだろーな。 やだー。 俺に対して特に敵意をむき出しにしてる奴らを注意深く見てみると、なんかスピッツとかチワワとかシュナウザーとか 小型犬ばっか。 あーたしかに顔可愛い奴が奈緒先輩や高裏さんの横に居たら王子様とお姫様だなーとか妙に納得した。 (少女漫画的な意味で) 俺は断じて同性愛とかに嫌悪を抱いてるわけじゃない。 目の前でいちゃつかれるのが嫌なだけだ。(どーん) 某鼠の国で指を絡ませ手ェ繋いで愛を語らってる奴らなんてもぅ『間突っ切って走り抜けてやろうか』ぐらいにむかつく。 話は逸れたけどさっきの事だって…… まぁぶっちゃけ過剰なスキンシップなんてあの親馬鹿親父のせいで限りなく日常に溶け込んでしまってるし。 ……さっきのはほんとに、びっくりしただけです。「……紀仁、聞いてる?」 あ、またやった。 『聞いてませんでしたごめんなさい。』 [*前へ][次へ#] [戻る] |