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極楽蝶華



「誠、……今智美さん帰った?」

『ゆ、きひと……っ
……う、ん。何か、ね、また鼻血が出るとか、言って……』

先輩方、お互いを威嚇しあったままの目で俺みたいな一般市民睨まないでください。一瞬心臓止まるかと思いましたよチクショウッ!!


「また?
……なぁレオ、智美さんってやたらすぐ鼻血出すよね。鼻の粘膜弱いのかなぁ。病院すすめた方が良い?」

「あぁ……いや、鼻の問題じゃないと思うよ?医者は治せないらしいけど。」

「そっか……原因不明なのか……女の人なのに大変だな……」


多分原因お前だと思うよ。




「いや……俺も、わかるなぁ。そこに至る本質的なモノは違うけど、悠紀仁見てると萌えが滾りすぎて鼻血出そうになるの。」

「出してていいから、そのまま出血多量で干からびてくんねぇかな。」


後ろから聞こえてきた同じ声のやり取りに、振り向かないでもどっちがどっちの台詞だか解ってしまった。
嫌な意味でこの人達に慣れてしまって来ている自分に苦笑して、ようやく決着のついたらしい彰達の所に足を向けた。

まぁ、こんな休日もあったっていいさ。友達の友達はまた友達、だっけ?


『おつかれー、で、最終的にどっちが勝ったの?』


「13戦……12、引き分け……」

「……1勝!!」

「1敗……、は、初めてじゃ……俺にこのゲームで勝ちよったヤツ……」


クッ、と悔しそうに項垂れた敦さんに潤が「お疲れ様」とでも言うように手に持っていたペットボトルを差し出した。

いつの間にかあの二人ちょー仲良くなってんな。

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あきゅろす。
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