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雪屑のエスカレーター




「津軽、短期間だったが、マネージャーの仕事をよく頑張ったな。……後、誕生日おめでとう」

宍戸さんは
そう言いながら私の頭を撫でてきて
宍戸さんに続いて鳳さんも、微笑みながら
「お誕生日おめでとうございます津軽先輩。短い間でしたけど、ありがとうございました。」

2人に「こちらこそ、ありがとうございます」と こういうとき、どうすれば良いのか解らず、ぎこちなく返す

「津軽さん、お疲れさん。ほんま、よう頑張ってくれたわ。それと誕生日おめでとうさん」

「ありがとうございます。」
忍足さんは私がお礼を言うと
「津軽さん表情いつも以上に固いで。緊張してる?」

私がコクりと頷くと忍足さんは私の頭に手を伸ばす
すると

「コラ侑士。セクハラするな」

忍足さんを押し退けて、向日さんが目の前に来る。
「津軽大丈夫か?」
「はい」
「……色々あったけど、お前はよく短い間頑張ったよ。後、産まれてきてくれて、ありがとうな」

ニカッと向日さんが笑う

産まれてきてくれて、ありがとう

その言葉がとても嬉しかった
自分の存在を許してくれるような、とても温かい言葉。






2014/6/23[Mon]

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