死帳文
ぽちゃぽちゃ※
PM/7:00。
‥そろそろお風呂に入りたい。
僕は読んでいた新聞を折って、ソファーから立ち上がった。

「‥トイレですか?」
「いや、お風呂。」
「分かりました、そろそろ入りましょう。」

竜崎も立ち上がった。
鎖をじゃらじゃら引きずって浴室へ向かう。

浴室の扉を閉め、
振り向けば竜崎が両手を挙げて万歳の格好。

「‥なに?」
「服、脱がせて下さい。」

毎日お風呂の度に
竜崎は僕に服を脱がしてもらう。
これだから世話が焼ける。

「‥仕方ないな。」
僕は竜崎の服を脱がす。
竜崎はされるがまま脱がされる。
世話を焼くのは嫌いじゃない。

「有難うございます。」
「うん」
「月くんは脱がないんですか?」
「今脱ぐけど‥そんなに見るなよ」
「見てないです。」
「見てるだろ」
「恥ずかしがり屋ですね」
「恥ずかしがり屋はどっちだか。」
「‥何の事です?」
「言って欲しい?セックスのとき‥」
「うわーっ、もういいですっ」

何だかんだで浴室に入る
入るまでに長い会話
この会話も嫌いじゃない



「先に僕が洗うから、竜崎は浴槽入って」
「分かりました」

―ふぅ‥
温かいです。
眠くなってきました。

「‥気持ちい?」
「はい、いい湯です」

月くんは私と会話しながら頭を洗っています。
私はなんとなく月くんの身体を観察した。

―意外と筋肉ありますね
だからあんなパンチ繰り出せるんですね。
何で私とこんなに違うんでしょう?
腕の太さとか
腰周りとか‥
同じ人間なのに全く違う
身長は変わらないのに‥

「なに?」
「はい?」
「見過ぎ。」
「え、ああ‥すみません」
「何で見てたの?」
「違いを‥ですかね。」
「違い?」
「はい、私と月くんの違いですよ。」

月くんはシャワーで身体についている泡を落とし、浴槽に入った。
私は月くんが入るスペースをあけた。

「違いって何の?」
「身体ですよ」
「身体?‥ははっ、そりゃ違いがいっぱいあるね」

月くんが私の腕に触れる。
「ほら、こんなに細い。僕と全然違う」
「分かってます」
「腰も‥竜崎は細過ぎ。たまにヤってるとき折れちゃいそうで怖いくらいにね」
「‥また下ネタですか」
私は浴槽を出た。

「頭、洗って下さい」
「うん」
夜神くんも浴槽を出て
私の頭を洗ってくれる。

「‥いつから自分で洗えるようになるんだ?」
「何のためにです?」
「常識的に考えて、自分で頭も洗えないっておかしいだろ。」
「そうですか?」

月くんは手錠をじゃらじゃら鳴らしながら洗う。

「‥自分でやらなくていい事はやりたくないです」
「我儘だな。」
「だって現に今だって月くんが洗ってくれてるじゃないですか?」
「まあ、そうだけど」
「だからやりません。」
「じゃあ僕が洗わなくなったらどうするの?」
「それは‥」

夜神くんの手が止まる。
私と目が合う。

「―その時は松田かワタリに頼みましょう。」
「松田!?」
「はい、松田です。」

思った通りの反応。
面白いです。
月くん、うっかり呼び捨てにしてますよ?
慌て過ぎです。

「ワタリはともかく何で松田さんが出てくるんだ?」
「おや、いけませんか?」
「良い悪いを聞いてるんじゃない、理由を聞いてるんだ。」
「理由ですか、そうですね‥松田は尽くすのが好きそうなので。」
「‥ふーん。」

明らかな嫉妬の表情。
機嫌が悪くなっちゃいましたね。
さて、どうしましょう


『松田、松田めっ‥』
僕は心の中で毒づいた。
イライラが止まらない。
止められない。
無意識に、竜崎の頭を洗う指先に力が入った。

「‥月くん…」
「何だよ?」
「痛いです。」
「あ、悪い。」
僕はシャワーの蛇口をひねってお湯を出した。

「目、閉じてろよ」
「はい」

竜崎は目を瞑る。
落ちていく泡。
竜崎の唇がいやに艶っぽくて
僕は誘われるようにキスをした。
水の中唇を貪った。
「んんっ‥くる…しっ」
竜崎の苦しそうな声に気付き、僕は唇を離した。

「なっ、いきなり‥何ですか!?理解出来ません」
「なんとなく。」
「最悪な人です」

竜崎はくるりと前を向いてしまい顔が見えない。
だけど相当赤いことは分かる。
なんだか笑えた。
可愛いな、全く。
これだから止められないんだ
君へ募る思い。

降り注ぐシャワーに二人して濡れる。
竜崎は僕と目を合わしてくれない。

「竜崎」
「‥何ですか?」
「警戒し過ぎ」
「誰だってします。いきなりキスなんかされたら」
「恋人同士なんだからいいだろ?」
「‥それでも不意打ちはよくないです。」
「なんで?」
「‥驚きます」
「竜崎が悪いんだよ、松田さんに頼むとか言うから」
「勝手に妬いてるのは月くんです」
「誰が妬いてるなんて言った?」
「おや、妬いてるんじゃないんですか?」
「‥じゃあ話は早いな」

僕は君を後ろから抱き締めた。
「何ですか!?変態」
「変態とは失礼だな。僕は確かに嫉妬した、イライラしてる。だから襲わせろ」
「はい!?何でそこに行き着くんですか?」
「‥少し黙って」

僕は君の口内を侵す
垂液とシャワーのお湯が混ざる
湿った音が響く
「んんっ‥ふっ…やっ」
竜崎が僕の肩を押す
顔を固定されて苦しい体制でキスされるのに抵抗してるんだ。

僕は口を離して冷たいタイルに竜崎を押し倒した。

「やだっ‥嫌ですっ‥月くんっ‥」
「何が?」
「こんな場所で‥ふぁっ」

僕は竜崎の可愛い胸の飾りを甘く噛んだ。
片方は指先で摘む。

「‥赤くなってきた」
「月くんぅっ…ベッド、ベッドがいいですっ」
「だーめ、我慢できない」
「やだあっ‥お風呂じゃ嫌ですっ‥」

よっぽとお風呂でするのが嫌なのか、竜崎は恥ずかしさに耐えきれず泣き出してしまった。

「‥痛くしないから、泣くなよ。」
「ふっ‥んっ‥うっ‥」

僕はシャワーの雨を止めて、君の涙を舐めとりながら君の分身に触れる。

「やあっ‥ぅあっ…」
「可愛い、反応してる」
「月くっ‥んぁっ‥あっ」

竜崎は完全に感じ入っていた。
僕は近くに置いてあるボディーソープを見つけて、いいことを思い付いた。

「‥ひゃぁぁああっ!!なっ…何ですかっ!?」
「君の可愛い場所にボディーソープ垂らしただけ」
「やだっ‥やめてっ」

竜崎の可愛い分身はふるふる震えていた。
わざとそこは触らずに
僕は乳首に触れた。
ボディーソープでくちゅくちゅ音がする。

「月くぅっ‥あっ…」
「気持ちい?」
「気持ちく‥なっ…」
「おかしいな?こりこりしてるんだけど。」

竜崎の羞恥を高ぶらせ、
そして屈辱を味あわせる

「ココも触ってあげるね」
竜崎の高なりを指で弾いた。
「んんぅっ」
ふるふる震えて汁を出す。

僕は人差し指と親指で作った輪で竜崎をしごいた。
どんどん質量を増す可愛い分身。

「やぁあっ!はっ‥ふぁ‥あっあっ‥イクっ‥」
「出したい?」

コクコク頷く竜崎。
でもね
僕、Sなんだ。
必死な君の顔見てると
虐めたくなっちゃうよ。

「‥もう少し我慢ね」
「あっ…ぅ」

僕は竜崎を根本から掴んで戒めた。
達さないように。
竜崎は生理的な涙を流す。
君の泣き顔好きだよ。

「‥可愛い、竜崎。僕のために我慢してね」
チュッと音を鳴らして目元にキス。

「らい‥とくぅ…もうっ‥だめ、ですっ‥ぅ」
「我慢しないと駄目だよ」
「もぅっ…許し、てっ‥」
「うーん、どうしよう。悩むなあ」

わざと焦らして、
焦らして焦らして
追い詰め切って。

「じゃあ‥ご奉仕して?出来るよね?」
「ご‥奉仕?」
「うん」
「分かんな…」
「簡単だよ、天才Lには絶対出来る。」
「こんな‥時にLって、呼ばないで‥下さいよ」
「はい、舐めて?」
「は?」

僕は自分のを指差し竜崎に笑顔で言った。
「嫌ですからね!」
「じゃあおあずけだな」

竜崎は俯いた顔を上げて
真っ赤になって
「‥や、ります」
と言った
そして可愛い口に僕を納めた。

「―んっ、んんっ‥」
「うまいうまい。」
拙いけど一生懸命な愛撫に僕は感じた。

「ぅむっ、んぅっ‥」
「もっと舌使って、そうそう、上手だよ」
「ぅんっ‥ぅあっ‥」

僕はご褒美に竜崎の穴に指を挿れて掻き回した。
竜崎は狂ったように悶え始める。
「ぅうっ、はあっ‥」
「ほら、感じてないでちゃんと舐めなきゃ。」
「あぁっ、ダメえっ‥」
竜崎の口は僕から離れた。
「‥駄目じゃないか、ちゃんとご奉仕しないと。」
僕は指をクイクイ曲げて刺激する。
「すみませっ‥あぁっ!!気持ちくて‥できませ‥」
「悪い竜崎にはお仕置きが必要だ」
「お仕置き‥?」
「うん、今日は竜崎が上」

竜崎は固まった。
プライドの塊みたいな奴だからね
だけど余裕も何もないはず

「‥んっ‥」
僕に跨がり自分の穴に僕の欲望を宛がった。
「んんんっ‥入んなっ」
「いきなりは入んないよ。少し腰あげて」
「ん」
僕はボディーソープを穴に垂らし解した。
「あっあっあっ‥」
「はい、挿れてみて」
「んんっ‥ふぁっ!!」
竜崎が力を入れた途端に
僕の全てを包み込んでしまった。
「あぁっ‥は‥」
「いい子、動いて」
竜崎の耳を甘噛みした。

「―アっ‥ふぁっ‥んっんっ‥イイっ」
「僕も‥イイよ」
竜崎は腰を淫らに振る。
「ぁんぅ‥もっ‥イクっ」
「可愛い」
深い口付けと
深い挿入
がくがく揺さぶった。
「ぁあっ‥アっアっ‥もぅ…ダメえっ」
「‥うん、一緒に‥イこうか。」

僕の上で乱れる竜崎。
髪をばさばさにして
垂液を足らし
涙を溢れさせ
止むことのない喘ぎ声が情事の激しさを伝えてる。

僕ももう限界。
君と深く繋がりたい。

最奥まで突いて
揺すって
掻き回して
それを繰り返した。

「あぁッ!イクっ‥イッちゃいますっ‥」
「…いいよ」
「あぁっ‥あぁぁあっ!!」
「…‥…っ……」

竜崎が熱い白濁を吐き出したのを確認し
中の収縮に促されるまま
細い腰を掴み
最奥で自分の精液をぶちまけた。

竜崎は意識を失った。




竜崎が起きて
僕が散々説教されたのは
言うまでもない。




end




*あとがき*
やっと出来上がりました。
最近書く気力がなく、時間が掛かってしまいましたが、完成して良かったです。

定番のお風呂ネタですがどうでしょう?
定番は書いてて楽しいですね。
私的に世話焼き月くん大好きです。


ここまで読んで頂き多大な感謝です★
駄文失礼致します。




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