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コイスルオトメ
7
国木田さんの手帳やっと見れる。
此処には好きな女性のタイプが
国木田さんの載っているらしい
ずっと見たかったんだよね。


これをiPhoneのカメラの
スクリーンショットを駆使して
保存しないと。最近は音無し
という素晴らしい機能があるからね。



休憩室には今、誰も居ない。
完璧…計画に狂いはない。
さぁ、ひと仕事終えようかな??


ポーチからからiPhoneを取り出し
国木田さんの手帳を開こうとした時


「千都世ちゃーん
何してるの??」


背後からの誰かの声。
この声からして太宰さん??


やばい。やばい。やばい。
ピンチきたぁぁぁ。


え、この状況どうしよう??
いや、まだ何もしてない。
幾らでも誤魔化しはきくぞ。
まぁ無駄に話すとバレるから
それは避けないと。


「…別に何もしてないですよ」


平然を装う。
多分。バレるだろうけど。


「ふーん。そうなんだ」


絶対に勘付いてるなぁ。
もう何この沈黙嫌だよ。
もう、良い。白状しよう。
私はストーカー紛いの行為を
しようとしたと。


「…太宰さん私のしようと
したことどうせわかるでしょ?」

「大体なら分かるかなぁ〜」

この察している表情。
やっぱりか。

「この手帳を「太宰さんそれ
言わないで。何か恥ずかしいから

「千都世ちゃん本当に
国木田くんのこと好きだよね」

「す、好きで何が悪いの。
悪い事なんてないですよね??
相手にも迷惑かけてな…かけてますね。」


バリバリかけるな。
うん、かけてます。すみません。
国木田さん。


「太宰さんこの事秘密にしておいてください。
本当に極秘にしてください。
お願いします。絶対に絶対に言わないで
ください。私まだ国木田さんに…
とりあえず約束ですよ。太宰さん」


「むーり。だって
私口軽いもん」


ピクリともしやず、笑顔で返す
太宰さん。


「1日だけ千都世ちゃん
デートしない??
安心して…そしたら誰にも
言わないよ。国木田くんが
好きな事とか色々と。」


何でだろう。いつもみたいに
太宰さんはにこりと笑っている。
のにちらりと真剣な表情が
みえた気がした。


こんなので良いのかな??
え、これってで、いや違う違う。
初めてかも。男の人とこういう
遊びに行ったりするの。


いや、これ不純異性交遊だよ。
駄目じゃん。私には好きな人が居る。
その人を裏切るような事は出来ないよ。


いや、1日だけって言ってるし。
それも立派な不純異性交遊。
駄目だ。駄目。


国木田さんを裏切るような事
しては駄目。か、片想いだけど…


「な、何かそれは国木田さんを
裏切るみたいだから嫌です」

重い。どんだけ。
私は重いんだ。マフラーとかね。
絶対に付き合ったら彼氏にマフラー
とか編み出すと思うよ。


心配しないで。間違えて彼氏の
イニシャル違う色の毛糸で編む
ようなダサい真似はしないから

「じゃあ良いの?バラしちゃって」

「だって、太宰さんが
言っても信用ないからきっと
信じてもらえませんよ。」

「ひどい。ちょっと傷付くよー
まぁそうだね。多分国木田くんに
言っても信じてもらえなさそうだなぁ。
でもね〜千都世ちゃん。
千都世ちゃんのの国木田くんを
好き〜っていうオーラーが他の人にも
バレているとしたら??
あとね千都世ちゃんの
前してたストーカーチックな行動さ。
監視カメラに映ってたよ
えーと」


やばい。めちゃくちゃ私の弱み握られてるよ。
絶対に条件のまないとダメだ。
これは、うん…のもう。


ごめんなさい。
1日だけですから。
本当に。御免なさい国木田さん。


私。国木田さんのこと好きですから。
これは本当。ごめんなさい。


「もう、良いですよ。分かりました。
別に太宰さんなら可愛い子いっぱい
寄って来るじゃないですか??
そっちの子の方とそのあれ…
した方が良いんじゃないですか??」

不純異性交遊…
不純異性交遊…

「デートね。そんなに
私とデートしたくない??」

ちょっぴり悲しそうに顔を
しかめる太宰さん。


「…だってえーとデートみたいな
あまりそういう事慣れてなくて…」


言ってしまったよ。
あはは。恥ずかしいな。
知ってる人でも緊張するし
不純異性交遊…
もうこの6文字が頭に頻繁に
思い浮かぶ。



「2人で行くんですよね?」

「うん。そこまで意識しないで
くれ給えよ」

めかし込んだ方が良いですか?」

「それは自分の判断かな?」

「は…はい。じゃあ休憩時間
終わるのでさようなら」

まだ、休憩時間は終わりではない。
だがしかし逃げたかった。
切り上げたかった話を。


走って私は関係者のドアを開けて
店内のレジに戻った。


「おい。千都世
俺の手帳返せ」

「手帳…
あ、休憩室に置きっぱです。
今、太宰さん休憩時間なんで
太宰さんの手に渡ってるかもです」


「幸い俺も休憩時間だ。
太宰。俺の手帳絶対に読んでいるに
違いない。」


国木田さんは鬼の形相で
休憩室に向かった。



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