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桜花爛漫
精一杯の…

規則的な寝息を止めるのは
アナタであればいいと願った
天井に届いてと伸ばした腕
細い指先には
似合ってる筈のring
それにすら嫉妬した
醜い本音
晒されるのに怯えるのは私一人

小さな声で呟いた言葉も
あの頃なら聴こえてたの?
寂しさ装おって縋ってみた
せめて夜明けまで
せめて…


繰り返しの利かない歯車みたいに
噛み合わない吐息
それよりも深く
夢で逢う昔のアナタ
惹かれた笑顔はそのままで
覚めた後に泣くのは
今日も私一人


知らない香りを纏うのは
もう終わりの合図?
馬鹿な女を嘲笑う
嫉妬 嫉妬
もう夢さえ見れないほどの嫉妬

伸ばした手を救ってよ
夜にまた一人で泣かせないで

その腕で暖めて
その腕で抱き締めて
足りない温もりは
アナタしか補えない

合わさることのない影は
ほんの少し寄り添っては
また遠く離れてくから…


初めて二人で出掛けた場所
暗くなるまであっという間で
走馬灯のように涙と一緒に溢れていく

物語なら儚く終わる
そんなのが好きだった
他愛ない会話
呟いていたアナタ
二人歩む道は
今までもこれからも違う方向を指している


アナタのいたバーの
私に作ってくれた甘いカクテル
飲み干した後は思い出す

壁一枚向こうの喘ぐ声
私の知らないアナタの声
知らないふりをするの
愛してるから…
アナタの全てを愛してる


扉一枚 隔てたアナタへ
精一杯の聞こえないふり
どんなアナタも愛してるから…



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