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非日常的な日常
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※いじめ、自殺表現がありますが決して管理人は奨励していません。くれぐれも真似するような事はしないでください。



あたしは、もうこんな世界、嫌なんです。



犬ちゃーん!!!!柿ピー!!!アイラブユー!



空音が変態でホントすみません



Action.8〜3人目の第三夜〜





理沙がクロームに骸の気持ちを訊き出し、空音が雲雀の陰謀にまんまとハマっていたころ、雲の上では一人の女性が鏡の中を覗いていた。


「ふぅん、時間がないからなぁ……、本当はこういうタイプの子ってめんどくs……危うい子が多いから嫌なんだけどなぁ。まあ一種の賭けね」



* * *



初めまして。最初に自己紹介しますね。


あたしの名前は久良木優菜っていいます。うんそうそう、やっと出番を貰えた夢主です。


「ってなんであたしなんかが夢主!?」


「(なにあれ……)」「(キモー)」「(あいたたたた……)」「(とうとう頭おかしくなっちゃった系?)」


……クラスでうっかり叫んでしまいました。


でも、これであたしもポジションは言うまでもなくなったと思います。


まぁ、こんな感じです。いつからかって言われると中3になってからかな?


発端はあたしがこのクラスのリーダー格が好きな人に告白されちゃって、逆恨みを受けました。


「あはは、優菜頭おかしー!死んじゃえばいいのに!」


ん、なんだ。


あたし、今日でこんな視界からオサラバするつもりだったのにね。


あたしに呪われてあんたも死んじゃえ。


「あ、放課後屋上に来てね、もしもチクったり来なかったりしたらもっと酷い事するからね」


「……うん」


決めた。みんなの前で死んでやる。


いいじゃん、屋上ダイブ。この世に引きとめてくれたり助けてくれるツナの様な存在なんて居やしないけど。



* * *



「空音……来た」


「あ、ホントだ」


チョコを僕とクロームで食べてるとようやく空音がノコノコ走ってきた。。


「空音ー!遅いじゃん!何やってたんだよ!?」


「ごめんごめん!雲雀さんに襲われて弱み握られた!」


「……弱み?」


「雲雀さんに『山本君が好きです』ボイス録音されちゃったのォォォォォ!!!!」


ワォ


「うあー……ドンマイだな」


「山本君……?誰?」


クロームは首を傾げた。


「んー?クローム風にいえば雨の人だね」


「雨?よくわからない……」


クロームは全く分かっていないみたいだからリングの話はまだなのかな?


「山本君はめっちゃかっこいいんだよ!」


「…………つかこの世界イケメンだらけじゃん。ま、メンバーは揃ったしヘルシーランドに向かう事にするか」


「りょーかい!クロームちゃんはヘルシーランドに入った事あるの?」


「……うん」


コクリと頷いたのを見ると空音は笑顔でクロームに手を差し出した。


「?」


「せっかく会えたんだし手繋ごう!ほら、クロームちゃんの手ってスベスベほっそりだし触りたいなって!」


「空音が言うと動機がやや不純に聞こえるのは何でだろう……」



* * *



屋上には驚いたことに、クラスの女子が10人ほど集まってる。


あたしは場違いにも部活に行かなくていいのかよとか思っていた。


……あ、やだ。今回はどこぞの不良のお兄さんまで来てるじゃん。


痛いのは嫌なのになぁ……。


「あんたまさかチクってないよね?」


「……チクってないよ」


あっそとその子が言って、主犯のリーダーが言った。


「あたし、あんたに男盗られたのまだ怒ってるんだからね」


「っ!だからあれは、あたし何もしてないよ!」


「うあー、なにコイツ反省してないじゃん」


反省も何もここで一番悪いのは千藤君だと思う……。


「ねえねえ!いーこと思いついたんだけどコイツの髪の毛切っちゃってよくね?」


「あははは、それいーかも!コイツの鬱陶しい髪の毛切っちゃって?」


「ん、後でジュースとアイスおごれよー!」


ちょ、不良ってナイフは常備なんですか!?


っていうか、ただでさえそんなに長い髪の毛じゃないのに切られたらそれこそ男子並みになる!


あたしはとりえず逃げた。


屋上の出口とは反対側に。


「おい!どっちに逃げてんだー?」


「……下ですよ」


すぐに屋上のフェンスの所までたどり着いた。


「はぁ?下?」


怖くないって言ったらウソになる気もするけど、それよりはあいつらに見せつけてやるっていう気持ちの方が高まっていた。


あたしはフェンスの上に座り、女子の群れを睨みつけながら言った


「ねぇ、あなた達のせいだからね。この勘違い女共」


後は簡単。


体重の重心を後ろに移動させればそれで終わり。


みんな、みんな、終わり。


≪ギシッ≫


フェンスが軋む音がした時は既にあたしの体は空中に投げだされていた。


女子の中の誰かが悲鳴を上げるのが聞こえる。


その中であたしは落ちながら一つ思い出した事があった。


「あ、今週のジャンプ買ってない……」


落ちて落ちて落ち「はいはいキャーッチ☆」!!!???


頭から落ちていたあたしの両脇に腕が差し込まれて、すくい上げられた。


「っ――――!?」


そして空中で支えられてる形だが浮いている事実に声にならない叫びをあげる。


無論衝撃で脇が痛いのもあったけど。





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