非日常的な日常 1 目を覚ますと…… 同じ布団で山本武が寝ていました。 目を覚ますと…… ランボにお漏らしをかけられてました。 Action.5 〜落胆と学ラン〜 早朝―山本家― 「狽ヤひょえぇ!?//////」 さっそく鼻血をその安らかな天使の寝顔にぶっかけそうになったので鼻をとっさに押えました! っていうか何なんだこの状況は!!!??? あたしこの世界に来てから一回もまともに目を覚ました記憶ないよ!? 一、 雲の上 二、 雲の上 三、 山本の膝の上 四、 起床時にべッドが大破 五、 山本と同じ布団 ……なんじゃこりゃ。 そしてあたしは身動きが取れない! だって片手は鼻を抑えてるし、下手に動いて山本を起こすわけにはいかな……起きてるし! 「よっ!」 「おは、よう……///(ドキドキドキドキ)」 うん、ビックリしたのと緊張で心臓がオーバーヒートしそうなんですが。 山本君は朝も元気なのね。 「鼻大丈夫か?」 「大丈夫じゃない、だからティッシュくれるとありがたいです。ついでに心臓も大丈夫じゃない」 実は鼻を押さえてるほうの手の内側はもう真っ赤っかです。 「心臓って!病気か!?」 山本君の手の届くところにあったらしいティッシュを片手にそう言われた。 「違うから!」 普段入れ慣れてないツッコミを入れながらもらったティッシュで鼻と手を拭く。 「そんならよかった!」 おおおおお、お願いだからその無邪気な笑顔攻撃しないで!そしていい加減布団から出て! 「あ、ゴミ……」 「あいよ」 なんで手の届く所にゴミ箱もあるの!? そしてお願いだから一回布団から出てくか、あたしを布団から出す機会ください! 「にしても顔真っ赤だな……、熱でも「ありません!//////」」 だから手でおでこを触るのよして!!天然王子様は鼻血の噴水を作る気ですか!? 「……わかったけど無理すんなよ?」 「……はい(心配かける度にこの有様だったら無理しない訳にはいかないんだけど……)」 ここでようやく気付いた。誰かが階段を上ってくる足音が聞こえる! ピシャン! 足音が気付いた時には遅かったらしい。出てきたのは山本のお父様。 「武ー!いい加減起きろー!学校ちこ……何やってんだ武ぃいぃぃぃぃ!?」 剛さんはあたしの布団に入ってる山本君を見たとたんに顔を真っ青にして、山本君を引っ張り出して、あたしの方に寄ってきた。 「空音!?武に変な事されなかったか!?ホントにスマン!バカ息子が……!本当に悪かった!なんてお詫びしたらいいのかわからん!」 いつの間にか何かされた事前提になってる気がしたので慌てて剛さんを宥めた。 「いやいや何もされてないです!処女とかは奪われてないので!確かに起きたら突然山本君が隣で寝てて鼻血吹き出すくらい驚きましたけど大丈夫ですから!」 なんとかフォローにはなったらしく、土下座だけは止めさせることには成功した。 っていうか当の本人は無自覚のようではてなマーク飛ばしてるし……。 「はぁ、何かあったら本気でどうしようかと思ったぞ……。で、武はなんであんなことしたんだ!!!」 「???あ、布団に入ってたことか!もし冷え性だったら寒いかなーって」 あたしはOLか!? * * * 山本家がちょっとした(?)ハプニングで騒いでいた頃沢田家では、 「理紗ちゃん悪いわね〜」 「いいえ、こちらこそ甘えてばかりの訳にはいかないんで……」 理紗はものすごいスピードでと沢田家+居候分の朝ごはん&ツナと理紗自身のお弁当を作っていた。 「ランボさんにプチトマト頂戴!」 「あげねぇよ」 いまだに朝の出来事に根を持っている理紗だった。 「ランボ君は朝ごはんもうすぐできるから待っててね。それにしても理紗ちゃんお料理上手なのね〜、よくお料理してたの?」 一瞬、その質問に理紗は顔を曇らせたが奈々さんに迷惑かけまいと何もなかったかのように笑って答えた。 「はい、よく作ってました」 「ほんと!?えらいわね〜、ツナも見習ってほしいものね〜」 奈々さんは二階にいるのであろうツナの部屋の方向を向いて言った。 「…………(はぁ、今は今。昔は昔ってことぐらいわかってるのになぁ)」 「理紗?」 ビアンキに肩を叩かれてハッとした。 「あ、ビアンキおはよう」 「あえて聞いたりしないけど、悩みがあるならいつでも相談して頂戴」 そっか、ビアンキって女の子には優しいんだったっけ。 「ありがとう!」 と、朝ごはんも出来上がったところでツナ起こしに行ってみるか。 よだれでも垂らして寝てるのかなぁ……? …………って妄想してる場合じゃないし! [次へ#] |