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非日常的な日常
1



なんでこんなに胸がドキドキするの?


なんで目が合うだけで恥ずかしくなるの?


ねぇ、もしかしてこれを恋、って呼ぶの?





Action.4
〜共同生活開始!?〜






あたしは最初山本にあったら抱きついて彼の匂いを堪能するつもりだった、なのに体が動かない。


そう、病室にやってきた彼と目が合った瞬間、金縛りにあったみたいに動けなくなった。


胸が苦しくて、ドキドキして、顔が熱くなって隣にいた理沙の袖を無意識に掴んでいた。


たぶん一瞬だったんだと思う。


でもあたしにとってその一瞬は、時間が止まったかのように長く感じた。


「おい、空音。ボーっとしてねぇで話聞け。これはお前らの話なんだからな」


「あ!うん……」


どうしよう、なんだか山本と目が合わせられない……。さっきまで全然平気だったのに……。


(うわー……。空音が別人のようだ……。)


いつの間にかツナ達はパイプ椅子に座っていて、リボーンは机の上、あたしたちはさっきと変らずベッドに座ったままだった。


「まず、最初に言っておくが空音と理沙は異世界からやって来たんだ。この並盛町と全く別世界にある所だな」


「「異世界―!!!???」」


「へー!そりゃあすげーな!」


山本はさすがと言うべきかあっさりと受け止めてしまったが、ツナと獄寺は戸惑いを隠せない。


「リボーンさん!それは本当ですか!?」


「また変な冗談じゃないの!?」


「じゃあ本人たちに聞いてみろ」


リボーンが言うと病室にいた全員の視線が理沙と空音に集まる。


「説明めんどいから空音に任せた」


理沙はあっさりと空音に押し付けた。


「え゛!!!???」

「当たり前じゃん。元とはいえば空音が事の発端でしょ?」


「う……。(言い返せない!あの時あたしがトリップしたいなんて言わなければ…!)」


コクリと渋々頷く空音。


「えーっと……確かにあたし達は異世界から来ました」


「んなっ!?」


「ほんとにそんなことありえんのかよ……」


驚きが隠せない彼らに更に空音は続ける。


「えっとね、あたしは夢の中でティファナっていう自称神様に会ってこの世界に強制的に落とされました」


「自称!?っていうか落とされたって!?」


ツナのツッコミをスルーして理沙が言葉を繋ぐ。


「僕も行方不明の空音を散々探し回って夢の中であのクソ神に会いました。そんで僕もわけわからん事に武器持ちでこの世界に拉致られました」


「もはやクソ呼ばわり!?」


またもやツナのツッコミはスルー。


「空音の武器は二本刀で理沙は大鎌だな。この二人の身体能力は元いた世界より飛躍的に向上してるはずだぞ」


「「あ」」


「なんだ、二人とも気が付いていなかったのか?」


現に空音は雲の上からの紐無しバンジーから無傷で生還し、ビアンキのポイズンクッキングを一刀にして切り伏せた。理沙もヘルシーランドの壁も、病院のベットも貫通するほどの怪力を得た。


「気がつかなかった……」「空音と同レベルなのは悔しいけど気がつきませんでした」


(だから理沙ちゃんも空音ちゃんも非常識な芸当を平気で出来たんだ…)


(いつかこいつらに右腕の座を奪われそうだぜ……。右腕の座だけは何が何でも死守しねぇと!)


「あ、そういえばルルーナの奴元気だったか?」


「「まさかの知り合い!!??」」


空音と理沙は声を合わせてリボーンに詰め寄った。


「知り合いなら今すぐ呼んで来い!!!!あいつを一発ブン殴らねぇと、気が済まねぇ!!!!!」


理沙はとうとう立ち上がり怒りを露わに大声で怒鳴った。


「はははっ!喧嘩か?」


「んな生ぬるいもんじゃねぇよ!!!あんな奴に馬鹿にされた揚句に強制トリップだぞ!!!!???何よりあの面が気にくわねぇ!!!!!」


「最後理不尽ーーー!?っていうか理沙ちゃん!ここ病院!!」


「ツナの言う通りだぞ、それにあいつ呼んで出てくるようなやつじゃねぇからな」


「……。言われてみればそうか…。くっそあいつの胸に杭を打ち込みてぇ!」


「理沙凄いキャラ崩壊してるよ。そしてお願いだから殺気しまって!(本音)」


理沙はゼェゼェと息を切らしながらボフッとベッドに腰かけた。


「話を続けるぞ。二人の居た世界では俺達のこと知ってる奴も多いそうだ。ただし次元が違うから基本的に干渉はできねぇけどな。
それと二人は持ち物も何も無しでこの世界にやって来たんだ。つまりこれからこいつらの泊るところがほしい」


「…………。(え゛ー…また居候が増えるの?)」


「つまり……僕たちはツナの家でお世話になるってこと?」


理沙は目を輝かせてそう言ったが、空音は珍しく困惑顔だ。


「あのー……、ツナの家ってすでに居候多いよねぇ……、お邪魔していいのかな?」


「じゃあどこに住むつもりか?ママンにはもう話してあるから大丈夫だ」


「空音……頭、大丈夫か?


あたし泣くよ!?っていうか理沙だって沢田家の居候事情知ってるでしょ……?」


こう見えて空音は気遣いのできる性格な事は理沙がよく知っていたので頷いた。


ただし暴走しなければ。


「うーん、まぁねぇ……。でもこれはしょうg「あ!じゃあ俺んちはどうだ?」…ぇ」


名乗りを上げたのは意外なことに山本だった。


「確かにツナんちって居候多いもんな!今ちょうど一部屋倉庫になってんだけど、整理すれば一人くらいなら俺んちに泊まれると思うぜ!親父も事情が分かればOKしてくれるぜ!」


(…!!!今あたしの事チラって見たような気が…///っていうかなんでこんなにドキドキするの!?こんな現象どっかで読んだことあるような……)


「なるほどな。山本、頼めるか?」


「山本の家、本当にいいの?」


ツナとリボーンの問いかけに大きく頷いて二カッと笑う。


「ああ!もちろんだぜ!」


「最後に退院し次第こいつらは並中に通ってもらうからn「「ちょっと待った!!!!!!」」なんだお前ら。文句あるのか?」


「あるし!!!僕は高校生なんだけど!」


「そこは我慢してくれ」


「でも理沙ちゃん大人っぽいから無理があるんじゃ……っていうか空音ちゃん!!??」


ツナの視線の先にはどんよりとしたオーラを放って膝を抱えている空音の姿が。


「あーあ……。さりげなく地雷踏んでるしね」


理沙は苦笑い。


「……ひどいよ………グスン……………確かにあたしは身長……ちっちゃいし…………ヒッグ…………顔も……童顔だし…………ズズッ……精神年齢だって………低いし…………グズッ…………ツルペタ幼女って言われるし……………エッグ……………でも……あたしだって…………………………………………………………………………………………………高校生、だもん」


病室にいた全員が驚いた。(理沙を除く)


「んなあ゛ぁ!?どー見てもこいつ高校生には見えねぇよ!」


「へたすりゃ小学生ってもわかんねーぜ!?」


うあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!!!!山本に小学生って言われたぁぁぁぁぁぁぁあぁ!!!!


「わわわッスマン!ごめん!!な?」


病院では非常識な騒がしさである。そんなところにやってきたのは


病院ではお静かに!!!!



いつしかどこかで見たナースだった。


(あー、確か雲雀さんが出てきてツナが咬み殺される回だったっけな)


また沢田さんですか!!!今すぐ出てってください!


「なんで俺だけーーーー!!!???」


「どんまい、ツナ」←理沙




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