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依頼1

「此処か…?」

「うん、たぶん此処だね」

「中から下品な声が聞こえるぜぇ」


例の3人組は今、不良のたまり場になっている教室の前にいた
相変わらず3人はそれぞれの格好で、顔を隠している


「行くぞ」

「はいはーい!」

「おうよぉ!」


バンッ!

「おっじゃましまーす!」


イチは扉を蹴破って入った

ルイの明るい声が響く


「何だてめぇら?」

「此処がどこだかわかってんのか」

「妙な格好しやがって」

「何かようかよ」


中にいたのは、やはり不良ばかりだった

突然現れた謎の、訪問者に驚いていたが、3人だとわかると、すぐに個々に話しはじめる


「あーあ、完全に舐められてるよ」

「チッ、うぜぇ」

「ギャハハ!こうでなきゃ遣り甲斐がねぇ」


3人は大勢の不良に怯えず、緩い会話を交わす


「えっと、とりあえず依頼を遂行しますか」

「あ゛ぁ?何いってんだてめぇ!ぶちのめすぞ!」

「やっちまえ!」

ルイの一言に不良達が反応し、いっせいに襲いかかってきた


「俺の獲物だぁ!ギャハハ!」

ヤスの声がこだまする

「あーあ、やっちんの発作が出ちゃったよ」

「コイツ等死んだな」











ーーー…数分後

「やっちーん、気がすんだかーい?」

「おう、満足だぁ」

「おい、まだ終わってねぇぞ。探しもんだ」


3人の周りには不良達の屍
全員、気を失っていた

3人はイチの言葉を合図に、倒れている不良達の懐を漁りだした


「あった?」

「ねぇなぁ」

「おっこれだな」

「いっくん見つけちゃったの!?俺っちが見つけたかったのに!」

「うぜぇ」


イチが見つけたのは、写真のネガだった







「今日はどんなご用件で?」

「実は、僕、ふ、不良にお、犯されて…」

「ありゃりゃ」

「…それで?」

「その不良達に写真を取られたんです。だ、だから、」

「写真を奪ってきてほしいと」

「は、はい」

「わかりました。その依頼引き受けましょう」










イチは依頼人にネガを差し出した


「このネガで間違いはありませんか?」

「は、はい!ありがとうございます!」

「貴方の願い叶えられましたか?」

「もちろんです!」













意気揚々と去っていく生徒を見ながら、3人は一仕事を終えほっと息をつく

「任務完了だ」




学園の生徒達の間で広がる噂

ーー何でも屋って知ってる?


ーー願い叶えてくれるらしいよ


ーー素性は誰も知らない


ーーわかっているのは、此所の生徒だってことだけ


ーー運よく辿りつけたら何でも願いを叶えてくれる


ーーそれが何でも屋……



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