[携帯モード] [URL送信]

白銀の昇り龍
大人をナメてはいけません

『自己紹介はここまで。これから出席を取りますので、呼ばれたら返事をするように』


「ムシかよ……」という言葉は聞こえない。


『相川くん』

「…………」

『相川くん?』

「…………」

『呼ばれたら返事をして下さい。相川くん』

「…………」

『…………』

「…………」

『やれやれ……欠席、と』


初日から無断欠席とは、俺に喧嘩を売っているな。


『次、井坂くん』

「うぃ「ちょっと待て」…ス」


ちっさいキンパの少年がふざけた返事をしようとしたところで、彼の前に座っている茶髪のまぁまぁデカい奴が口を挟んできた。
コイツが相川だ。


『何かな井坂くん?』

「井坂は後ろのコイツ。俺は相川」

『相川くんは欠席のはずですよ』


返事がなかったからな。


「てめぇの目は節穴か? よく見てみろ。空いてる席ねぇだろが。全員いんだよ」


だから出席を取る意味がないと、彼は主張する。


『いやいや、私は今日初めて皆さんに会いますから。一刻も早く顔と名前を一致させなければいけません』


事前に写真でチェックしてるから実は必要ないんだけどな。


「必要ねーよ」

『私が必要としていますから』

「じゃあ言い方を変える。今は全員出席番号順に座ってる。だから返事の必要はねぇ」


こんのクソガキが。


[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!