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アンタとオレの関係
テスト終了!

『ぅおわっっったあああぁぁあああ!!』

「うっせぇぞ遼」


そう、今は最後のテストが終わったところなのです!!


『何を言うか健ちゃん! 大っ嫌いなテストが終わったんだよ!!』

「また2週間後にあるけどな」

『ソレ言っちゃダメぇ!』

「……テンション高ぇなお前」

『だってだって、みんなでやった勉強会が超役に立ったんだも』

「みんなってか大半が和巴と有志のおかげだけどな」


えへへー。健ちゃんが【有志】だって!

そう。この勉強会の間に、全員が全員をファーストネームで呼ぶようになったのだ。

なんだか新鮮で、なんだか嬉しい。


『かっずはちゃん! ゆーし! ありがとう!!』

「「どういたしまして」」


本当に、この2人がいなかったら俺、やばかったと思う。
いや、まだ結果わかんないけど。手応えってあるじゃん。


あれ、そういえばテスト騒動ですっかり忘れてたけど。


『来週から教育実習だっけ?』


うわー、なんかこの学校に不釣り合いな響きだよね。


「うん。たぶん次のHRで発表があるよ。毎年、1年生のクラスに入るんだって」


と、5人で教育実習の話をしていたら。





バンッ


「遼くーん!!! 会いたかったよぉー!!」


裕行会長が登場。

周りは会長の登場に黄色い悲鳴の嵐。

「会長ステキー!」とか、「抱いてー!」とか、「こっち向いて!」とか、「僕、今日一日幸せvV」とか。

そんな声が聞こえる。


だけど俺は、そのあまりの勢いの凄さに若干引き気味。
ついでにテンションも一気に下がってむしろシラケた。
んで、思わず口をついて出た言葉は。


『ど……』

「ど……?」

『どちらさまでしたっけ?』


その途端に静まり返る教室。
まさかの俺の一言に、気温までもが下がったかのような感覚だ。


「…………………」

『…………………』

「………ねぇ遼くん」

『はい』

「それって新手のイヂメ?」

『いえ……』

「じゃあなに」

『裕行会長のあまりのテンションの高さにドン引きしただけです』

「…………………」

『…………………』

「遼くんさ、基本的に俺の扱いが酷いよね」

『…………………………………………そんなことないですよ?』

「溜めが長すぎるんだけど、まぁいいや。んじゃあ、抱きついていい?」

『嫌です(即答)』


そう言った途端、裕行会長が固まった。



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あきゅろす。
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