アンタとオレの関係 ホントにいた 目が覚めて、驚いた。 目の前には遼の綺麗な顔。 しかも俺の腕は、当たり前かのように遼をしっかりと抱きしめている。 え、確かに寝る前に【目が覚めて、遼がいたらいいな】とか思ったけど、まさか実現するなんて。 嬉しすぎて、思わず顔が綻ぶ。 無意識のうちに抱きしめていた存在を抱きしめなおし、密着して、その体温やら鼓動を感じたり、匂いを嗅いだり。 っていうのをしばらく続けてから気付いた。 ……………俺、変態っぽい。 そんな自分に軽く落ち込んで、でもそれは遼が可愛すぎるのがいけないんだなんてことを思いながら、ふと時計を見れば9:30だった。 いつもならこのまま寝ててもいいんだけど、テストまで日がないから、遼を起こさなくちゃ。 『遼、りょーう。起きてー』 言いながら顔じゅうにキスをする。 遼は「んー」とか唸りながら(かわいい…)、何度目かの呼びかけでやっと目を覚ました。 「もうちょっと寝かせてくれよハニー」 『………俺、ハニー?』 「このシチュエーションじゃそうじゃね?」 なんかヤダ。 『起きろよハニー』 「ぇえ?! 俺ハニー? いつの間に?!」 『つい今しがた』 「しょうがないなぁ。じゃあ………起こしてダーリン。ついでに着替えさせて、それから洗面所に連れてって」 そう言って、遼は「ん」と手をこちらに伸ばしてくる。 やっべ。鼻血でそ。 っていうかコレって同室者の役得だよなー。 んでまぁ、着替え手伝ってやってから洗面所まで抱っこで連れて行き、そのまま2人で顔洗ったり髪セットしたり。 今日は俺の方が早く終わったから、遼の髪で遊んでみた。 前髪アップにして上でピンで留める。 そしたら、遼の綺麗な顔が露わになって、ちょっとドキッとした。 リビングに戻って、遼は電話をし始めた。 しばらくしてから俺に話しかけてくる。 「和巴ちゃんも蒼太も健ちゃんも朝ごはん食べ終えたって。だから2人で食堂行こ」 久々に2人きりになれる……! 俺たちはすぐに食堂に行った。 ◆◇ [戻る] |