小説1-V
第十節
「これで、電力の供給は不可能になりましたわね。」
「あぁ、これで良い。後はレイ達に任せる。」
「エーテルの量産製造は阻止できましたが…」
「まだ在庫があるだろうな。」
「この大陸に在庫は?」
クロウは頭に指を当て、目を瞑る。
「…無いな。第三の大陸に向かうぞ。」
「はい。」
フロールはクロウに駆け寄り、2人は歩きながらゆっくりと姿を消し、やがて見えなくなった。
―――
「よし、こんなもんだな…」
ジョウの死体を担いだまま街付近まで戻ってきたレイ達は、街外れの丘に死体を埋めて墓を作っていた。
「すまない…ジョウ…」
レイは涙を流し、悔しげに拳を強く握っていた。
「とにかく、今日はもう休もうぜ。いろいろなことが起こりすぎた。」
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