好きって言って
バラムガーデンでの休暇はいつも通り平和……に過ごすはずだった。
リノアが来るまでは。
俺の睡眠を妨げるように耳元で大きな声で揺り起こす。
「スコール!おハロー!」
「なんだ……」
眠たいので普段からきつい目がさらに怖く見えただろう。
リノアは逆に嬉しそうに笑っているが。
いきなり、リノアが真剣な顔になり、こちらを見つめてきた。
(な、なんだ)
女の子にこんなに見つめられたことはないので正直照れる。
が、ここはいつものポーカーフェイスだが。
焦りとこの場を切り抜けたい気持ちで今にもはじけそうだ。
リノアが口を開き、驚きの言葉を述べた。
「スコール、好きって言って?」
「は?」
今、なんと。
もう一度聞いてもこの台詞一点張りだ。
確かに俺達は一応恥ずかしいが両想い、だが。
確かにリノアから好きだよとかはよく言われるが自分からはそんなに言ったことがない。
「私のこと嫌い?」
「いや…嫌いなわけないだろ」
「じゃあ好きって言ってよん」
「………」(こいつ俺に死刑宣告でもしに来たのか!恥ずかしくて死ぬぞ!)
あまりの恥ずかしさと照れで部屋を飛び出したものの、リノアがどこにでもついて来ては、あの台詞を繰り返す。
ふと、気になり聞いてみた。
「なんでそんなに言わせたいんだ」
「だって、スコールあんまり好きって言わないから…私、スコールのこと好きだもん」
なんだこの可愛いやつは。
あ、俺の彼女か。
と思っていると、ハグハグ、と抱きつかれた。
はぁ、と溜め息をつき、照れながらも口を開く。
「その………好きだ、ぞ」
「私も大好きだよ」
顔が赤くなっていたのは夕焼けのせいにして、お互い笑っていた。
そんな俺の日常。
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スコリノ
とうとう拍手文でスコリノやってしまいました
リノアにデレるスコールいいと思います
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