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「はぁ......。」
完全に閉まったドアを背に、大きく息を吐く。
お腹の底から上がってくる何かを一緒に身体の外にだす。
胸がぎゅっとする。
ーーーー歩こう。
とりあえず歩こう。
ポケットに入れていた携帯を取りだし時間を確認する。まだ、授業中。
少しばかり気になっていたメールボックスを開いて、未読のメールが1、2、3、............10。
「うわー。」
すべて冬至から。
ストーカー並みのメールの量にやはり言ってきたほうがよかったかな、と一瞬思うも、それは無駄な後悔で。
あの冬至に、会長のこと手伝ってくるねーなんて言ったら烈火の如く怒りだすにきまっている。
冬至は昔から会長を毛嫌いしているし、会長も冬至とは気があわないらしいし。
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