思い込みほど恐ろしいものはない
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授業中の体育館裏。
互いの顔を見合わせ、今にも殴り合いのケンカを始めそうな生徒が3人。
構図は、2対1と予想の範囲であって、やはりというかなんというか。窓の向こうから見えた黒髪の1年生はあの転校生に間違いなさそうだ。
「あんたっ、調子にのりすぎなんだよっ! あんたなんてあの人たちと釣り合うわけないじゃん!」
「は? そんなんしんねぇし!! 俺たちは友達なんだから一緒にいるのは当たり前だろ!!」
風紀委員としての責任と、少しの興味で来てしまったけど、このまま帰っていいだろうか。
残念なことに、俺は肉体派ではないのだ。
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