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「あぁ......!! 太陽っ。無事でしたか。本当によかった。誰かに、なにか酷いことをされませんでしたか?」 

「ん、なにが? 俺ぜんぜん元気だぜっ! それよか三色こそどうしたんだよ! なんかめっちゃ疲れてるじゃん!」

「えぇ、でも大丈夫です。あなたが見つかって本当によかった。」


そう言い、転校生を抱き締めようと腕をあげた副会長に右腕をふりふりし、すかさずアピール。

と、そこで転校生も俺の存在に気づいたのか、手が離れると同時に分厚い眼鏡の向こうから強い視線を送ってくる。



「............。」



これは、挨拶したほうがいいんだろうか。

ついさっきの、副会長とこの子の会話を聞いていると、別にいいんじゃないかという気持ちがわいてくる。


俺は騒がしい場所よりは静かな場所が好きだし、冬至まではいかなくとも、やっぱり汚いよりは綺麗なほうがいい。


今どき見ない分厚い瓶眼に、モジャモジャの黒髪はいいとして、大きい声に子供のような好奇心。

たぶん俺はこの子とは合わない。


一目見てそんなことを思ったのは、この子が初めてだ。






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