9 「はぁ......。」 完全に閉まったドアを背に、大きく息を吐く。 お腹の底から上がってくる何かを一緒に身体の外にだす。 胸がぎゅっとする。 ーーーー歩こう。 とりあえず歩こう。 ポケットに入れていた携帯を取りだし時間を確認する。まだ、授業中。 少しばかり気になっていたメールボックスを開いて、未読のメールが1、2、3、............10。 「うわー。」 すべて冬至から。 ストーカー並みのメールの量にやはり言ってきたほうがよかったかな、と一瞬思うも、それは無駄な後悔で。 あの冬至に、会長のこと手伝ってくるねーなんて言ったら烈火の如く怒りだすにきまっている。 冬至は昔から会長を毛嫌いしているし、会長も冬至とは気があわないらしいし。 [*前へ][次へ#] [戻る] |