[携帯モード] [URL送信]



バタン、と。

会計を最後にドアの閉まるおと。


あ、出遅れた。


そんなことを思いながら、机に向き合い早速書類仕事を始めた会長をみる。

なんだか、痩せただろうか。

目の下には隈があるし、顔色もよくない。
書類に向き合う表情は真剣そのもので、声をかけてもいいのか迷う。


「......お前も出ていけ。仕事の邪魔だ。」

「あ......。」


先手をうたれ、困る。

それは、このまま出ていくのが一番いいんだろうけど、噂のこととかその他もろもろでなんだか会長を放っておけなくて。


ーーーどうしよう。


「あのさ、書記の人は? 今日きてないの?」

「......犬飼なら部屋で仕事してる。」

「あ、......そう。」


あー、もうどうしよう。会長すごく機嫌が悪そうだ。


聞こえるのは、会長がペンを走らせる音だけ。




[*前へ][次へ#]
[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!