B−1
「遅かったじゃないか。」
「し、眞王…。」
正直、心臓が飛び出すかと思うぐらいびっくりした。
なぜなら、突然暗闇の中から現れたかと思うと、眞王は薫を抱きしめたからだ。
(…ドッキリだ。)
恋愛対象としてドッキリする以前の問題だ。
「お前、今日はいつにも増して良い匂いがするな。」
思わず薫はびくっとして、眞王が引っ付いてくるのを無理やりはがした。
「き、気のせいよ。」
われながら素直ではないと思った薫だが、今日というこの日にこういう態度では調子が狂う。
「そうか。」
眞王は肩をすくめながら、薫の持つものに目をやった。
しばしの沈黙。
眞王の熱い視線に耐え切れず、薫は…
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