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夢小説【イナイレ】
夜空の思い出 (豪炎寺)
「綺麗だな。」
「うん。そうだね。」

昔の記憶。

私は大好きだった修也と鉄塔広場に星を見に行った。
空には雲は無く、街の光に負けないようにと、星たちがキラキラと輝いていたように思う。


二人並んでベンチに座っていた。

温もりがつないだ手を伝わってきてドキドキしていたのは、私だけだったわけでは無いと思う。

「ねぇ……私、絶対ここに帰ってくるから……だから……。」

私はそこで言葉をつまらせた。
だって、自分の都合で引っ越す私が待っててなんて言えるはずがないのだから。

うつむいて小さな声で、
"何でもない"と呟いた。

その瞬間、

「っ!?」

強い力を感じたかと思うと、彼の腕の中にいた。

「待ってる、いつまでも。だから安心しろ理緒。」

その言葉を聞いた瞬間、私の目から涙が溢れた。
強く彼に抱きつくと、彼は優しく頭を撫でてくれる。
私を見つめる目は優しくて……

だから私はいつでも彼に甘えてしまうんだろうな。



しばらくして泣き止んだ私は、"ありがとう"と言って彼から離れると、微笑んで、"気にするな"と言ってまた頭をなでてくれた。

ふと彼は真剣な顔になった。
どうしたんだろうと思っていると、

「次会う時はもうお互い成人してるんだろうな。」

彼はそんなことを言った。

「そうだね……最短でもそれぐらいになるだろうし……。」

やっぱり待てない、とでも言い出すのだろうかと少し不安がよぎったが、そんな不安は直ぐに消え去った。

「じゃあ、その時にプロポーズしたら受け入れてくれるか?」

何を言われたかわからず、頭の中で何回かその言葉がまわった。

「駄目……か?」

私が何も言わず黙ってると、心配そうな表情を浮かべて聞いてきた。

私は、はっと我にかえり、首をふった。

「駄目なんかじゃない!!凄く嬉しい!!」

思わず出た声が、予想以上に大きくて自分でも驚いた。
彼を見ると笑っていた。

私は顔が赤くなっていくのがわかる。
物凄くはずかしい……
彼の顔を見ていられず、顔を背けた。

"チュッ"

「!!」

軽いリップ音と同時に頬に何か感覚を感じて顔を戻すと、彼の笑顔があった。

「なっ!?」

「約束だからな。」

そう言うと、彼は私から離れて帰り道へと歩き出した。
私は少しの間固まっていたが、

「約束…か。」

そうつぶやくと、彼を追った。


綺麗な星空の下、私達は幸せな未来を約束したのだった。

この先に大きな困難があるとは私は思っていなかった。
そう、フィフスセクターの聖帝……




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あきゅろす。
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