ん …小説
準利
「……は？」
その瞬間の準サンの顔は見たことがないくらいに間抜けだった。
珍しい…写真に撮っておきたかったな。
Love・Love・Love！⑤
「…お前…そんな、今さら…？」
「だって準サン、」
告白の返事さえ言ってくれなかったじゃんか。
たった一言でもいいよ、貴方の答えが欲しいんだ。
「…そんなの言わなくてもわかるだろ？」
「……ちゃんと言って欲しい。」
分からないんだ。
準サンは不器用だけど、優しいよね。
だから不安になる。
準サンが優しいのは俺だけじゃないから。
準サンは俺のことが好きだからこーゆー事するのか、それとも俺に同情しているのか。もしくは暇潰しなのか。
言ってくれなきゃ分からないんだよ、準サン。
答えをください。
どんな答えでも構わないから。
真剣に準サンを見つめる。
準サンは溜め息をついた。
「愛してるよ利央。」
「…っ！」
「ちゃんと、お前のこと好きだよ。」
「じゅ、んさ…っ」
嬉しい、
「もう言わねーからな…」
準サン、真っ赤になってる。
可愛いな。
こんなに可愛くて、綺麗な人が俺を好きになってくれたんだ…。
「準サンが好き。」
「うん。」
「大好き…！」
「…知ってるっつの！」
涙がでてきた。
「こんなことで泣くなよ、バカ利央。」
準サンってさぁ、
言葉は酷いし
態度は冷たいし
本当に俺なんでこんな人好きなんだろうって人、だけど。
「準サン、顔真っ赤。」
「うっせーアホ。」
でも、不器用で優しい
「お前のせいだろ！」
俺の、恋人。
―――――――――――
オマケ↓
「さてと利央。」
「ふぇ？」
「お前のお願いは聞いてやった」
「あ、そっか。
ありがとう準サン！」
「お礼なんていいよ。俺は言葉より態度で示して欲しいんだよな。」
「態度…？」
「まぁ安心しろよ。ぜってー気持ちヨクしてやるからさ。」
わ、忘れてた…！
今俺は準サンにマウント・ポジションを取られているんだ…！！
いわゆる、ていそーの危機ってやつ？
正直、意識してしまうと…怖い…。
さっきよりも現実味がまして、それに心がついて行かない。
さっきはいいかなって思ったけど……
やっぱり怖いよぉー！！！
「じゅ、準サン！
俺今日はもう眠くなっちゃったからまた今度…」
「やってるうちに目はさめる。」
「明日も朝練が…」
「若いんだから大丈夫だって。」
「で、でもぉ…」
「うるせーな。
お前は俺が好きだろう？俺に任せとけって！」
か、神様…助けてください！！！
…どうやら神様には聞こえなかったみたいだ。
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