僕の手を握り締めて(駒澤聡)
「げほっ…」
「聡のおバカ…」
「げほっげほっ…もしかして…暴言吐きに来たの??」
「ち、違うよ!」
「はあ…おなまえ…」
「な、なに?」
「間接キスしよ?」
「………。」
「ごめん…冗談…じゃない。」
「風邪が相当ヒドイのかな…。」
「はい、僕におかゆ食べさせてちゃんと冷ましてね。」
「今日おかしいよね??しかもなんで間接?直接じゃなくて」
「へへ、風邪が移るから」
「駄目だこりゃ…」
「おなまえー、好きだよー。」
スリスリと猫みたいに抱きついてくる聡
嬉しいんだけど…なんか…違うような…。
「ね、寝てなきゃ…もっと悪化しちゃうよ…。」
「そしたらおなまえが傍にいてくれるんでしょ?」
「え…うん。」
「だったら、いいやおなまえとずっと一緒に居れるなら」
聡の言葉にかぁああと頬が赤くなるおなまえ
「あははおなまえ真っ赤だよ。」
「もう、良いから寝なさい。」
熱くなった冷えピタを変えてあげれば
少し楽になったのか幸せそうな表情をする。
「ん…おなまえ」
聡の額に置いてある手をぎゅっと熱を帯びた手で握りしめる聡。
「僕の手握ってるだけでいいや、おなまえにこんなツラい思いさせたくない。」
(だから責めて君の温もりが夢でも感じられるように僕の手を握りしめていて。)
*まえつぎ#
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