A

 水樹のア●ルから指を抜いた拓巳は、医療手袋を外すと。
 ふたたび水樹の体を仰向けの体位に変え、水樹の胸とチ●ポを触る。
 水樹の体を愛撫しながら、拓巳は水樹の顔に自分の顔を近づけると、水樹の意思を無視して。そのまま水樹の唇を奪った。
 拓巳からキスされた水樹の眉毛が、困惑の八の字型に変わり……唇をふさがれた水樹の口から「んんん……んんッ」と、呻く声が漏れた。

受け・水樹の目線
 水樹は、何か柔らかいモノが唇に触れている感触を感じた。
 それと同時に、胸と股間の男のモノを触られている感覚も感じていた。
 目覚めた水樹が目を開ける。
 間近に拓巳の顔があった……自分が男からキスをされていると気づいた水樹は、慌てて顔をそむけ唇を拓巳の顔から遠ざける。
「せ、先輩!? オレに、いったい何をしているんですか!? 新薬の臨床実験は?」
 水樹は、拓巳から体には害が無いからと……新薬の臨床実験バイトを頼まれた。
 森の奥にある研究室に連れてこられ。「気持ちを落ち着かせる薬だから」と渡された錠剤を呑んだ途端に、水樹は意識を失った。

 拓巳が水樹の胸板を、撫でながら喋る。
「水樹が意識を失ってから、二週間が経過している……ここに水樹が居ることは誰も知らない」
 水樹は、拓巳の言葉にゾッとしながら、自分が全裸で寝かされているコトに気づく。
「は、裸!? いったいオレの体に何をして……」
 上体を起こした水樹は、尾骨に違和感を感じた。
 振り返って自分のヒップを見る……犬の尻尾が揺れていた。
「尻尾?? なんでこんなモノがオレの体に?」
 拓巳が混乱している水樹の前に手鏡を差し出す、手鏡に映る頭部には人間の耳の他に犬の耳が生えていて、動いていた。

 水樹は震えながら犬の耳を取ろうと引っ張る……作り物ではなく痛みを感じた。
「痛ッ!? 本物の犬の耳と尻尾? 説明してください先輩」
「先月、オレの愛犬が亡くなってな」
 拓巳の言葉に水樹は点目で首をかしげる。
「はえっ?」
「死んだ犬のコトが忘れられなかったオレは、愛犬の遺伝子を組み込んだ万能細胞を、眠っている水樹の頭と尾骨に移植した……実験は成功したよ。万能細胞は水樹の体で、犬耳と犬の尻尾に変わった」
「ふざけないでください! 先輩!」
 ベットから下りた水樹が裸のままドアへと向かう……犬の遺伝子を移植された今の水樹は、裸で出歩くことに抵抗は無いようだ。

「先輩がオレの体に行った、倫理に反する生体実験を学園長に伝えます!」
 裸で外に出て行こうとしていた水樹に、拓巳が言った。
「水樹、おすわり」
「?? くぅぅん?」
 拓巳の言葉を耳にした途端、水樹は床にペタンと、犬のおすわり芸のポーズをする。
 拓巳が机の上に置いてあった、骨の玩具を部屋の隅に投げる。
「取ってこい、水樹」
「わんっ、わんっ」
 水樹は犬のような四つ足走りで、拓巳が投げた骨の玩具を口にくわえると、尻尾を振りながら拓巳の所にもどってきた。

 拓巳は、水樹の頭を撫でて誉める。
「おーっ、よしよし……水樹、チンチン」
 水樹は骨の玩具をくわえたままフルチンで、犬がチンチン芸をしているような恥ずかしいポーズを披露して拓巳の前で尻尾を振る。
「くぅ〜ん……はっ!?」
 我に返った水樹はくわえていた玩具を吐き出して、人間立ちすると。両手でワナワナと震える裸体を抱き締める。

「オレは、今なにをしていたんだ……先輩、オレの体、どうしちゃったんですか?」
「肉体が、犬の遺伝子を受け入れたんだよ……よほど相性が良かったんだな、ほれっ二週間も眠っていたから腹が減っているだろう。マンフードだ」
 拓巳は、水樹の前の床にコーンフレークが入った、犬用の食器を置いた。
 それを見た水樹は小声で「バカにするな」と呟きながら裸で四つ這いになった。


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あきゅろす。
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