男の上にも騎乗位三年(意味不明)@

 乙姫は敬礼を続けている警察官を背にローラースケートで走り去り、高速道路の料金所を通過して一般道に下りた。
(使えない能力ばかりだと思っていたけれど【未来の警察手帳】は、日本国のケイサツカンには通用するわね)

 ローラーヒロイン能力を消して、自動販売機で買った缶コーヒーを飲んでいる乙姫のところに。
 自転車のペダルを汗だくでこいだ、ブレザー制服姿の女子高校生が走ってきた。
「ハァハァハァ……やっと追いついた、ハァハァハァ……」

「なにあんた?」
 チェック柄の制服スカートを穿いた女子高校生の頭には細長い触角が揺れ。
 背中には制服の一部を切り抜き、テカテカと油光りする茶色い昆虫羽が生えている。
 ゴキブリの触角と羽を持つ美少女が、ハァハァ言いながら喋る。
「ハァハァハァ……お姉さんが、銀行強盗をローラースケートで追跡して高速道路に入った後ろから、ずっと追ってきました……ハァハァハァ、すみません喉が乾いているので。その飲みかけの缶コーヒーを……お金なら払いますから……ハァハァ」

 乙姫が差し出した缶コーヒーを、美味しそうに飲み干した少女は飲んだ分の金銭を乙姫に払い、乙姫は受け取る。
 受け取った小銭は乙姫が呼び出した機械仕掛けのブタの貯金箱に入れられた……乙姫は出費が必要な時は、ちょっとおだてるとすぐ木に登りたがる、この貯金箱から取り出して使っている。

 乙姫が改めて女子高校生に質問する。
「で、あんた誰? あたしに何の用?」
「あたしは、この日本国の高校に通う極々普通の女子高校生です。乙姫のお姉さんですよね……ケチで見栄っ張りで、根性がネジ曲がっていて、男日照りでマ●コにクモが巣を張っている……裸女界一番の嫌われ女」
「あんた! 喧嘩売るために追っかけてきたの!」
「ちがいます……ネットで流れている、お姉さまのプロフィールに、そう書いてありました……ほらっ」
 女子高校生が見せたスマホ画面には、黒我美がネットに流している。
乙姫のプロフィールと、裸体でポーズを決めている乙姫の姿が写っていて。
『千人斬り挑戦中』の文字が書かれていた。
「我美のヤツ……いつの間に……こんなモノを」
 美少女が画面を指先でスクロールさせる。
「ほら、ここに書いてあります『乙姫に肉体対価を払って、願い事を言えば一つだけ願いを叶えてくれる』って」
「なにぃ?(我美のヤツ、あたしが着衣人類の願いを叶える裸女だなんてデタラメ勝手に広めて……いや、待てよ。これは『千人斬り』の着衣人類を集めるエサとしては、使い方次第では有効かも)」
 乙姫がゴキブリ少女に聞いてみる。
「もしかして、学校とかで。あたしのコト話題になっているの?」
「はい、学校では……乙姫見つけて願いを叶えてもらおう! って流行っています」
「それで、あたしを見つけたので追ってきたと……」
 ゴキブリ女子高校生が、制服のリボンタイをスルスルと外す。
「あたし、今一つだけ叶えてもらいたい願いがあって……もちろん、ケチな乙姫のお姉さんにタダで叶えてもらおうとは思いません……肉体で対価払いますから」
 アスファルトの地面に仰向けで寝転がった女子高校生は、股を開くと悩ましい表情で下着を横にズラして性器を乙姫に見せる。

 いつの間にか周囲を濃霧が包み、濃霧の中に乙姫を追ってきた犬型巨大輸送メカの、ライト眼が現れる。
 献体チ●コを運ぶ巨大輸送メカを背に腕組みをして立った乙姫は、股を開いた女子高校生を好色な目で見ながら言った。
「そこまで言うなら、望み通りに犯してあげる……特別にあなたが、望むタイプの男とチ●コを選ばせてあげるから
 乙姫は八体の献体男性の目を閉じた顔写真と……チ●コの写真が貼られた、メニューを女子高校生に渡して見せた。

『真日本国』の高速道路は五十キロ以上の速度を出せるのなら、自動車やバイク以外でも通行可能です




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あきゅろす。
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