第二次アナザー・エデン遠征@ヌードナイトを求めて

 隊長タコが連れていかれたのは『拷問部屋』だった。
 椅子に固定された隊長タコに電流が流される……ビリッビリッビリ。
「うぎゃぁぁぁ! 軍医! オレが何をしたって言うんだ! シビレルゥゥ! ビリビリビリ」
「白状しなさい、わたしが実験で忙しくて。蘭花と銀牙の裸体に練り込むヌードナイトの購入を隊長に依頼しましたよね……あの、ヌードナイトの鉱石どこから持ってきました?」
「なんのコトだ? オレは知らない……何体目のタコだからら……ビリリリッ、ぎゃあぁぁぁ!」
「まだ電圧が足りないようですね、記憶細胞が活性化して、思い出すまで電圧上げていきます」
 隊長タコの体から火花が散る……バリッバリッバリッ。
「うぎゃあぁぁぁッ! な、なにか。お、思い出してきた……安いヌードナイトを購入して、軍医から渡された金銭の差額をポケットマネーにしたような記憶が……うぎゃあぁぁ!」
「つまり、粗悪な安物のヌードナイトをわたしに渡して、蘭花と銀牙の肉体に練り込まさせたと……迂闊でした、練り込む前の品質検査を怠っていました……お仕置きです、焼きタコになりなさい」
「ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁッッ!!」
 高電圧が隊長タコの体に流れ、こんがりと焼けたタコのいい香りが漂ってきた。
 後に隊長タコが闇バイヤーから購入したヌードナイト鉱石は、裏ルートで当時少量が粗悪品として流通していた『アナザー・エデン』産の鉱石であるコトが判明した。


 蘭花と銀牙を氷山の中に封印してから一週間後……我美と乙姫の居る竜宮島に、軍医タコの訪問があった。
 軍医タコの話しを椅子に座って足を組んで聞いていた、裸の乙姫が不機嫌そうな顔で言った。
「なんで、あんたに協力して。あたしらが『アナザーエデン』に行かないといけないのよ」
「ヌードナイトの大鉱脈が最近発見された地域は、未開の地域で強力な助っ人が必要なのです。なんでも未知の裸女グループも存在するという噂もありまして」
「イカとかクラゲの裸族人類は? そいつらに頼んだら」
「他の裸族人類は、蘭花と銀牙の動きを監視するために氷山から離れられないんです……裸族人類に匹敵する特殊能力を持つ乙姫さんの力をぜひ借りたい……それなりのお礼はしますよ。愛飲している缶コーヒー半年分でどうですか」
 軍医タコから少しおだてられ気味に言われた乙姫が、偉そうに胸を張る。
「まっ、そこまで言われたんじゃ協力してやらないこともないけれど……ここで借りを作っておくのも悪くないわね」
 乙姫と同じ竜宮城の部屋の窓辺に立って尻をこちらに向け。
 大海を航海する竜宮島の白波を眺めていた、日焼け肌に白い水着痕が残る全裸の我美が軍医タコに言った。
「ボクに今回の『アナザー・エデン』への同行協力要請をしてきたのは、蘭花と銀牙の暴走を止める要請をボクが拒んだからっスか……ボクにはイカやクラゲやウニみたいに命令してくる神宇宙人はいないっス、ヒトデは放任主義のヒトデなしっスから」
「ヒトデの裸族人類は日頃から自由奔放に行動してもらえればいいですよ……ただ、裸族人類へのヌードナイト練り込みは元々、ヒトデ科学ですから。我美さんも純正ヌードナイトの鉱脈には興味があるんじゃないんですか」 軍医タコの言葉に苦笑する我美。
「確かにボクの体にはヌードナイトの粒子が練り込まれているっス……脳にはヒトデの科学力が植え付けられているっス。他にエデンに連れていくメンバーは?」
「響子を連れていって、男とセックスさせるつもりです」
「乙姫さまに声を掛けたのは、献体チ●コが目的っスか」
「ええっ……エデン遠征メンバーに男のチ●コが足りないので……あと、ノラ隊長も一匹捕まえて。カプセル容器に入れて持っていきます」
 こうして軍医タコの『ヌードナイト』を求める下の世界からの、第二次アナザー・エデン遠征メンバーが決まった。





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