男女貞操観念逆転国「女が男を……」B 銭湯で女が男の裸をガン見

 響子の心が入った紫郎がオナニーをしていた同時刻……隣の部屋では、銀子が片耳を壁に当てて聞き耳を立てていた。
「はぁはぁはぁ……スゴい、隣の男オナニーしている……はぁはぁはぁ」
 パンツを片足脱ぎで下半身丸出しの銀子は、興奮しながらクチュクチュと性器をいじくっていた。
 銀子の部屋には、男性の裸写真がパッケージになったDVDの棚や、男性の淫らな姿が表紙になったアダルトな雑誌が散乱していた。
 ゴミ箱には愛液を拭いたティッシュの花が咲き。
 ベットの上には女性用のオナ性具が無造作に置かれている。

「あぁ、男とヤリたい……早く処女卒業してぇなぁ」
 銀子はノートパソコンに繋がったヘッドフォンをすると、エッチな十八禁動画作品が無料で視聴できるサイトにアクセスして映像を視聴した。
もちろん『男女貞操観念逆転国』なので、女性目線で性欲対象は男性の隠し処理なしモロ見えで〕

 混んだ電車に乗っている男性が、複数の女性から痴漢され、最後には車内で全裸に剥かれて、クンニを強要されてから女性に犯されてしまう痴女動画作品とか。

 男性性器を女性が弄んでから、女性騎乗位で数人の女が男を犯す動画とか。

 椅子にM字開脚で固定された裸体男性が、バイブ器具や疑似男根のピストン器具で乳首やペニスや肛門を嬲ら〔なぶら〕れている動画を観賞しながら銀子はオナニーをした。

(いいケツしてやがんな、この男……こっちの男の平らな胸もたまらねぇ)
 銀子はバージン用に開発された、素材と太さの女性オナニー専門性具を膣穴に突っ込んで抜き挿しをする……どんなに激しく動かしても、処女膜が破れるコトは無い。
 動画に飽きると、エッチな雑誌に載っている男性ヌードグラビアとか、エッチなマンガをオカズに銀子は連続してヌラした。

(やっぱり、オナニーじゃ物足りない……隣の男をスーパー銭湯に誘い込んで、その後はラブなホテルへ強引に……えへへへっ、じゅるじゅる)
 その日のうちに銀子は、口車で紫郎を近所のスーパー銭湯に連れていくコトに成功した。


 スーパー銭湯の男女脱衣場前で、銀子が紫郎に言った。
「それじゃあ、先にお風呂から出たら銭湯の休憩室で、待っているということで」
 そう言うと銀子は、女湯の脱衣場の方へと入って行った。
 紫郎は少し考える……ここに来る途中、銀子と一緒に立ち寄ったコンビニの、成人向け雑誌コーナーには裸の男の表紙雑誌ばかり並べられていた。
 銀子の話しだと『フツーノ国』では女性同士の性愛描写が熱烈に好きな【腐男子】と、いう連中も存在しているらしい。
(まぁ、風呂に入るくらいなら大丈夫だろう……精液で汚れたままの体も気持ち悪いし、第一あのタコが近くにいると、何をされるかわからないからな)
 脱衣場に入ると男性客は紫郎一人だった。
 脱衣して腰にタオルを巻いた格好で、浴室に入った紫郎は固まった。
 浴室にいた若い裸の女たちが一斉に紫郎の方に視線を向ける。
 数十名の女たちの目は全員が男性に対する性欲に満ちてギラギラしていた。その中には銀子も混じっている。
(な!? 脱衣場だけ男女別の混浴銭湯!?)
 Uターンして逃げようとする紫郎の行く手を、数名の女性がワザとウロウロして逃がさないようにする。
 しかたなく紫郎は、女たちの視線を浴びながら、洗い場の風呂椅子に腰を下ろしボディーソープを泡立てて体を洗いはじめた……やけに泡立ちがいいボディーソープだった。
(なんだ、このボディーソープ? これじゃあ、まるでオレ、全身泡だらけで男を挑発するAV女優じゃないか? オレの方はそんな気まったく無いのに)

 洗い場の鏡で周囲の様子を確認すると、チラッチラッ遠慮気味に見ている女性や、湯船の中から紫郎の裸体をガン見している視姦女もいた……ここでは男の裸は女の性欲対象だった。
(なんかこの銭湯ヤバくないか? さっさと体温めて逃げよう)
 湯船に入っても女性たちの好奇な性欲の視線は、紫郎に浴びせられていた。
(湯船から出られない……のぼせて茹でタコになりそうだ)



ヌラす→この世界でのヌくと同意語



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