エロイナーE

 のけ反ってアへ顔で完全にビクッビクッ肢体を痙攣させて、イッちゃっている荒縄師団長を無視して。ジャクリコは独り呟く。
「結局、四大軍団番長会議で集まるのは、うちと荒縄くらいやんか……こんなんじゃ会議なんてできへんわ」

 ジャクリコがボヤいていると、部屋の入り口にドンッと裸体の両側に装着した、主砲をぶつけて『パワーセックス軍団』番長『重装ビスマルク』がやってきた。
 ビスマルクは入り口に主砲台が挟まったまま「入れない、挟まった……これは探偵ナイトス●ープに依頼しなければ」とジタバタしている。

 ペニスバンドが装着された腰を前後に振っている、ビスマルクを呆れた顔で眺めるジャクリコ
「また、面倒なヤツちゃな……ビスマルクは、その挟まった格好のまま会議はじめるでぇ。どうせ『ビッチ・セーラー』は今回も欠席やさかい……ほんなら、定例の番長会議を……」

 その時、ビスマルクの開いた足の間から声が聞こえた。
「ちょっと待った!! 『性服軍団』からはセーラーに代わって、あたしが代理参加します!!」
 ビスマルクの軍隊ブーツを履いた足の間から、赤ん坊が這うように一人の体操服姿の女が部屋の中に入ってきた。

 立ち上がった、その女の体操服はヘソの穴が丸見えの丈が短い体操着で。胸の部分が二つ丸く切り取られていて乳房がエロく覗いている。
 穿いているエンジ色のブルマも股間に切り込みが入っているので、足を開くと性器が丸見えになる。

 ジャクリコが敬意を持った口調で体操着女に言った。
「これは『性服軍団』元女将で、今は現役を退いた老兵『伝説のブルマ』なんで、あなた様ほどの人物がセーラーの代理で?」

 各種軍団に関係なく、エロス帝国内で尊敬されている『伝説のブルマ』はドッカリと椅子に腰を下ろす……ブルマの股間がパカッと開き、性器がさらに丸見えになった。
「ビッチセーラーは、ゴッド・エロス様から直々にエロイナー討伐のメンバーを、三名選出するように言われて忙しいからね……この番長会議って、その場に居ない軍団番長は悪口を言われるだけでしょうから……あんたたち、性服への愛着が足りないよ、見せてあげるあたしたち『性服軍団』の性服への愛着心を」

 そう言うと、伝説のブルマは取り出した。スペアの穴開きブルマを鼻に当てて臭いを嗅ぎはじめた。
「スーハー、いつもなら生脱ぎしたモノを嗅ぐんだけれど……う〜ん、発情フェロモンで力がみなぎってくる」

 ジャクリコは、さすが伝説の変態。これはマネができない……と、思った。
 その時、入り口に挟まって身動きがとれない、ビスマルクが言った。
「あたしの『パワーセックス軍団』からも一人……エロイナー討伐で空飛べる軍団員を出した、先にエロイナーを性的屈服させてエロス帝国に引き込んだ軍団にゴッド・エロス様から栄誉が与えられる」
「なんやて? うち、そんなん一言もゴッド・エロス様から聞いてないわ!?」

 のけ反っている荒縄師団長の裸体を緊縛しているロボット荒縄が生き物のように動いて、より卑猥な縛り方へと変化する。
 荒縄師団長が言った。
「あへッ……うちの『緊縛軍団』からも、すでに一名……『電動快楽椅子マン』を街に放った……あへっあへぇぇっ」
「ちょっと待たんかい!? うちだけ蚊帳の外で除け者やないか!!」
 エロス帝国の番長たちは、やや協調性が欠けていて、各軍団が勝手に作戦を進行する風潮があった。


 場所は変わり街中……並木道の遊歩道で並んで雑談をしながら歩く二人の女性の姿があった。
「でね、知り合いの子のクラスメイトで響子って名前で、数ヵ月行方不明になっていた女の子がいてね……久しぶりに学校に登校したかと思ったら、授業中にいきなり服を脱いでオナニーを、はじめちゃったんだって」
「うそっ、その子、露出狂とかオナニー狂の色情変質者?」
「本人は誰かに操られていて、やらされているって言っていたみたいだけど……お医者さんの診察だと、欲求不満からくる妄言かも知れないって」
 そんな雑談をしながら歩いていた女性たちの足が止まる。
 一人が前方に置かれた黒い物体を指差して、隣に立つ女友だちに訊ねる。
「ねぇ、どうしてあんなモノが道の真ん中に落ちているの?」

 そこには道のド真ん中に黒い革張りの、マッサージチェアが不自然に置かれていた。



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