エロイナーB

 山中にある、三個のティシュボックスをズラして積んだような外装をしている『超淫機エロイナー』の秘密基地……その秘密基地のエロイナーの部屋で、全裸の〔18歳〜以上〕の少女がうつ伏せの格好でベットに寝転がって、ファッション雑誌を読んでいた。

 全裸少女がゴロンと仰向けになって、雑誌を読み続けていると自動ドアが開いて、警察犬のシェパード犬のような顔をした犬型宇宙人が入ってきた。

 丈が長い衣服を着た、犬型宇宙人はベットの上で、はしたない格好をしている少女を見てタメ息を漏らす。
「少しは恥じらって前を隠したらどうだ……一応、亡くなった博士が自分の娘を偲んで製作した、容姿は年頃の娘だろうが……超淫機エロイナー
 エロイナーは、雑誌で顔の鼻から下を隠しながら言った。
「ぅっさいなぁ……自分の秘密基地なんだから、どんな格好でくつろいでいたっていいじゃん。第一、あたし超淫機の裸女だし……股間見えていても人間じゃないから、どうでもいいし……イヌころは黙って、ドッグフードでも食べていたら」

 犬型宇宙人が牙を剥き出して唸る。
「ガルルル……イヌころとは何だ!! そりゃあ、犬型宇宙人だから見た目は犬にそっくりだが……亡くなった博士から、おまえの教育と世話を頼まれたんだぞ」

「博士の旧友だから万が一の時のコトを頼まれていたんでしょう、何度もその話し聞いたよ……通り名は『奈落の番犬』フッ」
「なんだ、最後の冷めた笑いは!!」
「だいたいさぁ」

 裸のエロイナーは上体を起こす。
「博士は、娘に似せてあたしを作って何をするつもりだったの? って言うか、戦時中に作って、最近まで眠らせておいて起動させる時に、もう変なコトされているし
「うッ……それを言われると辛い。とりあえず、わたしの前ではパンツくらい穿いてくれ……目のやり場に困る」
「はいはい、負けイヌの遠吠えが」
「誰が負けイヌだ!!」

 エロイナーは馬耳東風で耳の穴を指でほじくってから、股間の濡れた人工膣穴に指を突っ込んで遊びはじめた。
 それを見た犬型宇宙人が、エロイナーに哀願する。
「人前でその遊びは頼むからやめてくれ、女の子なんだから」
「だってしかたがないじゃん、裸女なんだもん……あッ、マ○コいじくっていたら、緩んだネジが穴から出てきた。面倒だから押し込んじゃえ……えいっ、もどった」
「なんてメチャクチャなコトを……女の子なんだから、体はちゃんとメンテナンスしないと……エロイナー、君の頭脳には左右別々の回路が組み込まれている『淫女回路』『聖女回路』が、その二つの回路のバランスをとって淑女に……」
「んもぅ、イヌはいちいち、うっさいなぁ」
 ベットから降りた裸のエロイナーは、大きく伸びをすると。軽くストレッチをしてから言った。

「気分転換に裸で、片側に一輪乗用が付いた珍しい形のオートバイにでも乗って、町をパトロールしてくる……エロス帝国の奴らエロい悪さしていないかなぁ♪」
 頭の後ろで手を組んで、歩きはじめたエロイナーは歌いはじめた。
「輪姦せ〔まわせ〕、輪姦せ〔まわせ〕子宮を輪姦せ……電子な女体に子供が宿る♪ 止めろ、止めろ、生理を止めろ♪」

 歌いながら自動ドアから出ていくエロイナーに向かって、赤面した犬型宇宙人が怒鳴る。
「変な歌を歌うな!!」
 エロイナーが部屋から出ていくと、犬型宇宙人は壁に額縁に入って飾られている博士の写真に向かって、タメ息を漏らした写真が飾られている壁の下には、段ボールで博士が作った、博士の就寝用にしか使われるコトがなかった秘密基地第一号が展示されていた。

 犬型宇宙人が壁の写真に向かって呟く。
「博士、わたしはエロイナーの育て方を間違ったのでしょうか?」

 犬型宇宙人はこの秘密基地に残されていた記録映像で、超淫機エロイナーが博士の手で長い眠りから目覚め起動させられた時の映像を思い浮かべていた。


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あきゅろす。
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