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涼宮ナツキの退屈
第七話
試合直前になって対戦相手がぞろぞろとベンチに入ってきた。ずいぶん余裕だな。相手が高校生とわかっているからか?でもなんか見たことあるような感じなんだよな。

「そろそろね」

「そうだな」

さすがのナツキも少し緊張してみているみたいだ。まあわからんでもないが。

審判の集合の合図がかかった。いよいよ試合開始だと、立ち上がりが心配だなとか、打たれやしないかなとか思っていたのだが、俺は目の前の相手に驚愕した。

「おっすキョウ」

「練習はバッチリしてきた?」

親父に母さん、みくるさんに長門先生に古泉校長……うちの学校の先生が並んでいた。

「SOS団って親父たちだったのか」

「まあな。ちなみに世界を大いに盛り上げる涼宮ハルヒの団の略だ」

どうでもいい解説はおいといて、今横にいる奴と同じことを考えている奴がまさか身内にいるんだとは思ってもみなかったな。

俺は審判の礼の合図を無視してただ突っ立っていた。なんでかな、さっきまで緊張してたのに、今じゃすっかり肩の力が抜けていい感じの球が投げられそうだよ。

「いつまで突っ立ってんのよ!さっさとマウンドに登りなさいよ。国木田くんは準備万端で待ってるわよ!」

ナツキに耳元で叫ばれて俺は我に帰った。

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あきゅろす。
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