涼宮ナツキの憂鬱 第一一二話 灯台下暗しと言われてもな…… 授業中窓から空を眺めながら考えていた。身近な所っていったいどこだろうか?それが解らなければ灯台は明かりすらついてないことになる。 あ……! あるじゃないか一番身近な場所が!なんでこんなことに気づかなかったんだ。 そう思うと俺はいてもたってもいられなかった。とはいえ授業をサボるわけにもいかない。時計をじっと見つめるが時計の針は一刻一刻をマイペースで刻んで、俺はこれほどじれったい時を過ごしたことは今までになかった。 午前の授業が終わると俺は早速行動に移した。足を運ぶ先はもちろん、 SOS団部室 ここになら何かヒントがあるはずだ。なぜかは知らないがそう思った。 俺とは縁のないはずだった図書館。その奥にSOS団のアジトがある。 そこには一樹先輩、美春、長門さん、そしてナツキとの思い出が詰まっている。そんな部屋が俺を裏切るはずがない。 俺は迷わずその部屋のドアノブに手を伸ばした。 [前へ*][次へ#] [戻る] |