涼宮ナツキの憂鬱 第一〇四話 「ピンポーン」 チャイムの音が鳴る。誰が来たんだろうか? ドアを開けその場の人物の顔を見ると、そこにいるのはみくるさんのようだった。 「大丈夫ですか?風邪引いたって聞きましたけど」 「そういうみくるさんはいいんですか?まだ授業があるんじゃないですか?」 「いえ、今日の授業は終わりましたから。涼宮さんとキョンくんはまだ授業あるみたいなんで、古泉くんに許可をもらって代わりに来ました」 「すみません。俺のために」 「いいんですよ。わたしの勝手ですから」 みくるさんを招き入れ俺はリビングのソファーに腰掛けた。そういや風邪ひいたのはいつ以来だっけ?体がしんどいことはたびたびあったんだが。 「今日はわたしが新婚の妻みたいに看病してあげますよ」 「な、何言ってんですか!」 「何か作りますから、お部屋で待っててください」 みくるさんは誰もを恋に落とすような笑顔を見せた。 [前へ*][次へ#] [戻る] |