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華を咲かせよう
1.バスケ



「ひーくん、どこ行くの??」

「ついて来れば分かるぞ」

この会話はもう既に10回目。
僕はひーくんに連れられてどこかに向かっている。何でこうなったかと言うと……


〜回想〜

「みんな〜、帰ろ♪」

と、僕はいつもの様にみんなと帰ろうとしたんだけど、

「ごめん、つくる。
先に帰っててくれるか?」

「悪い、俺も一緒に帰れねぇ」

「俺もね〜、ごめんね、つーちゃん」

凪ちゃん、かなくん、千くんたちは
用事があるらしく一緒に帰れなくて、僕が残念がってたら

「じゃあ、つくる!
俺について来い!。みんなが来るまで俺と遊んでよーぜ!」

と、ひーくんから遊びのお誘い。
僕は直ぐにうん!と頷いて付いて来て
今に至ります!。

「ひーくんー」

「もう少しだから!
…………おっ、見えてきた!!」

と、ひーくんが前を指差した。
その先には

「バスケットゴール??」

「正解!」

僕が聞くとひーくんはニカッと笑いながら頭を撫でてくれた。

それから少し歩いてバスケットゴールが
ある広場?に着いた。

「すげぇよな、この学校。
庭に植物園みたいなとこにこんな広場まであるんだしな〜。土地、広すぎだろ」

「本当だね〜。迷子になっちゃいそう」

「だなー」

本当広いよね、この学校。
おじいちゃんたち凄いなぁ。

「まぁ、いいや!
つくる、バスケしよーぜ!」

「バスケ??」

「つくる、バスケしらねぇの?」

「ううん、知ってるよ。
僕もやるの??」

「当たり前だろ」

「僕、バスケできないよ…??」

「そうなのか?」

うん、僕はバスケができない。
と言うか、運動自体ができない。
体が弱いとかそういうわけじゃないけど、終兄とか杏ちゃんが言うには運動音痴らしい。だもんで、走ると直ぐ疲れちゃうし、ボール投げても真っ直ぐ飛ばない……。

「そうだったのかー。ごめん、つくる」

「ん??何でひーくん謝るの??」

「だって、つまんなくなるだろ?
出来ないんじゃあ……」

ひーくんはしょんぼりしながら言う。
ひーくん的には、連れてきたのに僕が出来ないから見てるだけになって面白くなくなるとか思ってるのかな??
でも…………

「ひーくん、僕は嬉しいよ?」

「えっ?何で?」

「ん、だって、ひーくんが連れて来てくれなきゃ僕この広場があること知らなかっただろうし、それに僕は出来ないけど、ひーくんは出来るんでしょ??
僕はひーくんのバスケ見てみたいもん♪」

「つくる………………おう!
俺、つくるがびっくりするようなバスケ
見せてやるよ!!」

「本当〜?!
ひーくん、頑張れ〜♪」

「よっしゃー!
つくる、ボール持ってくるから
少し待ってろ!」

「うん、いってらしゃーい!」

ひーくんはさっきの顔とは一変
ニコニコしながら走って行った。
楽しみだなぁ、ひーくんのバスケ♪。









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