嘘からでた誠-03
好きだよ。
愛してる。
ずっと一緒。
あなたから降り注ぐ
嘘で固められた、愛の言葉。
他の人を重ねた
偽りの行為でさえも
悪くないから不思議。
嘘で固められた関係は
幸せであり、不幸せ。
だけど―――
あなたは忘れた。
嘘をつく事を。
だから、さようなら。
抱きしめられた身体を引き離し、起き上がる。
脱ぎ散らかされた服をかき集めて身にまとう俺を先生は不思議そうに見つめた。
先生がいけないんだってばよ?
嘘つきは、嘘を貫かなくちゃ。
「先生、お別れだってば。」
着替えを済ませた俺は、ベッドに横たわる先生に笑顔で告げた。
案の定、"訳が分からない"という顔をする先生。
やっぱりアレは無意識だったんだってばね。
だけどそれが一番酷い罪となる。
「なに?どういう事?」
「だから、恋人ごっこはやめるんだってば。」
名残惜しいけどもうお終い。
大好きなあなたとも、
大好きなあなたの嘘とも
バイバイ、だってば。
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