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御話ノ国
慶次(子供)×政宗(大学生)
「いつもいつも有り難うね、政宗くん」
「気にしないで下さい!夏休みでどうせいつも暇なんで」
お隣の前田さんちの綺麗な奥さんにお礼を言われるとなんだか照れる
「じゃあ良い子にしてるのよ慶次!政宗くんに迷惑かけちゃ駄目よ!!」
「はいはい、わかったよ〜まつ姉ちゃん」
「はいは一回!!じゃあ行ってきます、明日の5時には帰って来ますねよろしく政宗くん!」

「行ってらっしゃーい」
慶次と政宗は一緒に手を振った
「政宗♪手つないで★」
「はいはい…」
「はいは一回!!政宗!」
慶次は嬉しそうに政宗の差し出された手を取った

慶次には両親は居らず、叔父であるお隣の前田夫妻に育てられている
近所でも有名な鴛鴦夫婦に育てられている為か生意気だがとても素直に育っている
「腹減らない?慶次」
「減ったー!」
「うし、じゃあ買い出し行くか」
政宗が歩き出すと慶次のお決まりのアレがやっぱり炸裂した
「政宗ー…」
「…Ah、ほら慶次Com´on!」
政宗は後ろを歩く慶次に向かって手を差し出した
それを見るなり子供らしい笑顔でおもいっきり政宗に駆け寄って慶次はその手を取った
「政宗の手ってきれいだな♪」
「Ah?誉めてもなんも出ねぇぞ」
「おせじじゃないよ?政宗ってきれいなんだ!」
んー…きれいって言われても俺、男だから…汗
心の中でポツリと呟いた

「よーし、じゃあハンバーグ作るぞ!慶次!Let ´ s   cooking !」
「おう!!」
とは言っても慶次は子供なので卵を割る係と捏ねるのを手伝う係をしてもらう事になった
「慶次、手洗ってこい」
「はいはい( ̄∇ ̄*)ゞ」
「Oh…はいは一回だぜ?慶次」
政宗は子供相手に仕返しと言わんばかりにニヤリと笑った
「大人気ないなぁ、政宗は」
慶次は仕方ない大人と言わんばかりに政宗に向かって首を竦めて見せた
「くっ……なんか負けた気分…」


待ちに待ったご飯タイムに政宗も慶次もテンションがあがる
「んじゃ、いただきまーす!」
「政宗って料理も上手いよな」
「趣味程度だけどな」
美味しそうに食べる慶次を見ていると自然に政宗は頬が弛んだ
「HEY、おかわりは?慶次」
「食べる!」
「Alright . 」
慶次の子供用のお茶碗にご飯をよそって戻ってくる政宗を見て慶次は何か言いたげにしていた
「どうした慶次?」
「今…俺と政宗、利とまつ姉ちゃんみたいだった!」
政宗は口にしていた味噌汁を吹き出すのを堪えるのがやっとだった
「政宗、好きな人居る?」
少し顔を赤らめながらでも意を決した様に慶次が問い掛けてきた
「Ah…?お前はどうなんだ?」
突然一回り程も年の離れた男を自分と鴛鴦夫婦の様だと言ってみたり、好きな人は居ないのかと聞いてきたり、子供とは予測がつかない生き物だ
「俺、政宗が好き!!」
「Thanks .慶次」
「政宗は俺の事好き?」
「Ah?好きに決まってんだろ?」
深く考えず政宗は答えた
「じゃあ俺と政宗は恋人同士だよな?!」
「What's ?!!」
しまった!と思ったがもう後の祭、慶次は無邪気に喜ぶ
まさか隣のお兄さんから恋愛対象になっていようとは政宗も全く思っていなかった
「HEY?慶次、俺は男だぜ?クラスの女の子とかの方が可愛いだろ?」
「政宗より可愛いやつなんか居るわけないだろ?」
そう言い張る目の前の子供は、真剣な瞳をしていた
「慶次…」
「政宗、好きだよ」
慶次は政宗の白い頬にチュッと口付けた
参ったな…早く飽きてくれるといいけど…

多分つづく(笑)



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