それが恋、それが愛
7
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「ねー、遥くん、俺って…かっこよくない?」
「え?…いきなりどうしたんだよ」
「ほら、俺モテないから」
「いや、日野は…かっこいいって言うより、」
「…言うより?」
「……かわいい、かな」
「…それ、嬉しくない」
放課後、一緒に廊下を歩いていた遥くんにそんな質問していた俺は、まさかの答えで少し悲しくなった。
かわいいと言われて喜ぶ男は居ないだろう…。
そんな俺にかわいいと言った遥くんはなんとかフォローを入れようと頑張っていた。
そんな遥くんはかっこいい。
「はぁ、俺、あいつに勝ち目ないじゃん…」
「………あいつって椎名カイリのこと?」
「………名前を出さないでくれないか…」
「……ごめん」
名前を聞くだけでイライラする俺は相当あいつを嫌ってる。
なんであんなやつが人気なのかわからない。
顔はめちゃくちゃかっこいいと認めるが、性格はねじまがってる。
みんな気づけ、あいつの正体に。
そんなことを思っていると誰かに声をかけられた。
「ねー、ちょっといい?」
声をかけてきたのは女の子で、その後ろには数人女の子たちがスタンバっていた…。
何か嫌な予感を感じながらも、屋上に来てと言われた俺は女の子たちの後について行く。
遥くんもついて来ようとしていたけど、女の子たちによって止められていた。
俺はそんな遥くんに、遥くんは部活に行ってていいよ、と言って遥くんと別れた。
遥くんはすごく微妙な顔をしてたけど、女の子たちの圧力もあってしぶしぶ部活に向かっていた。
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「……あの、俺に何か用ですか?」
屋上にやってきた俺は、数人の女の子たちに囲まれて、すごく帰りたい気持ちでいっぱいだった…。
それに、よく見ると女の子たちは先輩のようですごく睨まれて怖かった。
「あんた、椎名くんとどういう関係なの?」
「………どういう関係と言いますと?」
先輩からの質問があまりにも意表すぎて、俺は普通に聞き返していた。
「あんた、椎名くんと仲良いじゃない」
「…誰と誰…が?」
「あんたと椎名くんよ!」
「えぇぇぇぇー?!」
先輩のあり得ない一言で叫んぶ俺は、敬語じゃなくなっていたことにも気づかないくらい動揺していた。
というか、
どこをどう間違ったらそうなるのか教えていただきたい…。
「あ、あの…1つ言っておきますが…、俺とあいつは仲良くなんかないですよ…」
これだけは言って置きたかった俺は、遠慮がちにそう言って先輩の反応を伺った。
「…嘘、言うなよ、」
「嘘なんかじゃ…」
「…本人が言ってたから間違いないんだよ」
「え、…本人?」
「椎名くんよ」
リーダー的な先輩にそう言われて、俺は放心した。
…あいつが何を考えてるのかわからない。
ただ、また変な嫌がれせをされていると思うと、俺は頭が痛くなった。
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