篠田学園-1部-
嫌だなぁ
「ここからはあっちで行動する奴と行け〜
はぐれんなよ、置いてくかんな」
暁が声を掛けると同時に、騒がしくなる。
あぁ、来たよこの瞬間が。
「じゃ、俺らは行くね」
「じゃあね」
「いいよな槇と有紫は一緒で……ずりぃ」
いつも通りにこやかに笑う有紫と槇に、更に気が滅入る。
「俺は普段の行いがいいからな」
「俺は微妙だな、久住先輩と一緒だしね」
同じようなテンポで話す二人に溜め息をついてしまうのは不可抗力だ。
「じゃあ、頑張って」
「ご愁傷様」
やはりにこやかに去って行った二人に、俺は更に溜め息をついた。
…てか有紫、昇と一緒なんだ。
この際槇と一緒でもいいから代わって欲しい。
「あ、篠田くん?」
「あ゛!??秀…」
不意に声を掛けられて振り向いて見れば、見知った顔。
「え!??その声…馨か!????」
そこには、SILVERの現・副長である狩島秀[カリシマ ヒデ]がいた。
「やっぱお前か…」
「はぁ!?
おま、Butte……ぶっ」
突然Butterflyの名前を出す秀の口を手で抑える。
察しろ、この馬鹿!!
俺はもがく秀を思い切り睨み付けた。
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