篠田学園-1部-
8
唸る様に呟くと昇は直ぐに俺を修吾から離れた所に降ろした。
「お久ぁ〜」
「お久〜…って、お前なんでここに!??
しかも理事長の息子って何だよ!???」
ふと、我を忘れた様に質問してくす昇に俺は思わず苦笑する。
「まぁまぁ、焦んなって
なんか親の都合?
んで、勇さんは俺の義父
いろいろとやんちゃしてる俺が心配になった
……っぽい?」
首を傾げて言うと昇は顔を真っ赤にしながら俺の頭を撫でてきた。
「まぁ……取り敢えず
篠田学園へようこそ?」
「おぅ、これからよろしく〜Vv」
満面の笑みで言うと
不意に体が宙に浮いた。
「こいつ貰ってく
ついでに寮の案内もしといてやるよ」
「おい、久住!!!!」
昇は俺の体を軽々と持ち上げると、焦る修吾を無視して、勢い良く寮監室の扉を閉めた。
「で、ここが食堂
あっちにコンビニ…ってかスーパーみたいなのあるから、あれがテラス」
「デカ…」
俺は今、昇に持ち上げられながら2階に来ている。
「食堂館とかA校舎の方がデケェよ
あ、馨のカードキー見せて」
「ってか降ろせよバカヤロー」
俺が不機嫌にムスッと言うと昇は苦笑しながら、俺をその場に降ろす。
.
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!